ハーメルン
kuraisuの活動報告
マハトエアグライフングの登場キャラ解説
2017年08月11日(金) 23:28

マハトエアグライフング終わりました! 連載開始時から楽しみにしてた山場だから満足感があります。
前のキャラ解説がそれなりに好評だったみたいなので、今回も書いてみました。


+エルンスト・フライハルト・マティアス・アーブラハム・ジルバーバウアー
元々はジルバーバウアー総督ってだけの設定だったんだが、深夜テンションのせいでかなり長い名前に。
モデルはホロコーストや某裁判や某実験である意味有名なアドルフ・アイヒマン。
正確には『スペシャリスト』って映画を見て自分がアイヒマンに抱いたイメージを具現化した。
あんなポジションではなく、普通に官僚やってたらこんな感じなんかなーと思って描写した。
あの人、裁判中に自分が命令に従い、虐殺の手伝いをしたことを隠さないどころか、誇りすら持ってるように証言する一方で、「反ユダヤ主義者」とか「虐殺者」とか言われたら怒って反論するんですよねぇ……。

+へルドルフ
警察支部長。前エピソード、ブルヴィッツ虐殺時のカムラー中将ポジで、真っ当な常識人。
騒動後も生き残りはしたようですが重傷なので原作のクブルスリーみたいに引退せざるを得ないようです。

+ツァイサー
憲兵司令官。今回の騒動最大の被害者にして、事態をややこしくした張本人。
貴族家に生まれたけど政治にも贅沢にも興味持てず、仕事人間化した汚職をしない立派な憲兵。
本当にそれだけの人間だったのですが、どこぞのゲオルグに目をつけられたせいで……どうしてこうなった。
新しい時代が到来したからって、長年の経験で培った常識が激変したりしない象徴的人物として描写した。
原作外伝一巻の描写的に共和主義者=テロリスト的な図式がゴールデンバウム王朝の治安関係の人たちに蔓延してたようなので。
因みにもし原作でケスラーが処理した不敬事件にこの人が担当することになったら、皇帝の肖像画を足蹴にした女性を上司の言う通り拷問で半死状態にした後政治犯収容所送りにし、密告した男性も拷問で半死状態にします。
ケスラーは「皇帝の肖像画を足蹴にするなんて正気ではない」と女性を庇いましたが、ツァイサーは「思想犯なら正気でできる」と庇いません。良くも悪くもゴールデンバウムクオリティな憲兵ですので、合法なら非人道的行為を躊躇ったりなどしない。

+ザシャ・バルク
帝国内の共和主義過激派組織の副指導者(指導者が逮捕済みなので事実上の首領)。
もしもローエングラム体制になっても暴動を起こす共和主義者がいるとしたらというという仮定から妄想していった結果、「テロリズムを全肯定してるヤン・ファミリー」という結論に辿りつき、そこから想像を膨らませてザシャや共和主義組織の設定を固めました。だから彼らの組織は和気藹々としてますし、同志間の差別など存在しない。
テロリスト以外の何物でもないのですが、個人的には味のあるキャラに仕上がったと思う。
ちなみに士官学校ではロイエンタールと同期という設定だけど、使いどころがなかったので裏設定化。

+テオ・ラーセン
旧体制残党。社会秩序維持局で思想犯・亡命者狩りしてた元保安少佐。
書いてて面白いキャラであり、書くのがとてもしんどいキャラ。SAN値的に。
まだまだ暴れさせる予定のキャラですので詳細は省きますが、黄金樹が正しいと本当に信じてます。
エーリューズニル矯正区の話はそのうちやる予定ですが、いつになるやら。

+サルバドール・サダト
旧体制残党。ラーセンとは別の意味で狂気に走ってますが、自分が考えた旧体制残党のオリキャラが濃い奴ばかりになったのでしゃあない。ラナビアの話については近いうちにやる予定です。

+ゲオルグ・フォン・リヒテンラーデ
謀略家としての本領を発揮した本作の主人公にして、今回の騒動の黒幕。
旧体制残党と共和主義過激派勢力をテオリアに引き入れ、秘密組織を介して体制側も手玉にとりました。
しかしどう考えても悪役ポジな活躍。本当に主人公なんか作者が不安になってきた。




あとザシャが率いてた組織にはそれなりに歴史あるんだけど、本文に乗っけるとくどすぎると思ったのでここで公開します。

反体制地下組織。
初代指導者:ギルバート・フォン・ロッソウ
三〇年前の帝位継承権争いの折、フリードリヒ四世の弟クレメンツ大公を支持した門閥貴族の一人。
フリードリヒ四世が即位したために、憎悪から残された全財産を使い、皇帝弑逆を目指す地下組織を設置。
しかし目的達成のめどが立たずに迷走。さらに組織を拡大していく過程で多くの共和主義活動家が資金目当てで所属していき、徐々にその性質を変えていき、組織設置から九年後、ロッソウが寿命で倒れ、組織内の権力闘争の末、共和主義派閥が組織を掌握。
これによって共和主義革命を目指す地下組織へと変貌を遂げた。

二代目指導者:ローフス・テールマン
元帝国軍士官。戦争中に同盟軍の捕虜となり、共和主義に共感を覚えた。
捕虜交換で帝国へと戻ってきたあと、故郷に自由を齎すため、地下活動を開始。
彼の代で、多くの有能なテロリストを育成し、指揮するためのノウハウが確立された。
最終的には社会秩序維持局の反撃で、幹部たちと会議中に地下基地ごと爆破されて死亡。

三代目指導者:ペーター・ゲッベルス
大学中退のインテリ。大学中退したのは成績が悪かったとか学費不足とかいう理由ではなく、在学中に同級生の貴族を公然と罵倒してしまい、その貴族が特権を行使して大学に圧力をかけたためで、こんな社会体制は間違っていると憤り、組織に加わったという百%私情で参加したが、後に筋金入りな共和主義者になった。
幹部としてはどちらかというと新参であったが、社会秩序維持局の反撃で指導者のテールマンを含む古参幹部が全滅したため、消去法で指導者に選ばれたに過ぎなかったが、結果的には最高の選択をしたといえる。
並外れた狡猾さとプロデュース能力を有していて、帝国の治安組織の監視の目を掻い潜りながら、共和主義の理念を多くの人間に効果的に宣伝・啓蒙し、支持者と支援者を急増させることに成功したのだ。
地下組織の構成員が増えたことによって生じた不公平感を緩和するため、「敬語の禁止とタメ口の推奨」・「ファースト・ネームで呼び合うこと」・「同志諸君を三人称とすること」などなどを実施。指揮系統的な意味での上下関係はあっても、みんな対等であるという理念を強調し、組織に自由な風をもたらした。
しかし同盟軍の帝国領遠征とローエングラム体制の確立によって共和主義への幻滅が発生。ゲッベルスはなんとかしようとしたが、密告によって憲兵隊に捕まり、現在政治犯収容所収容中。

ちなみに指導者不在なのに、ザシャが四代目指導者ではなく副指導者のまま組織を率いているのは、指導者は幹部会に承認されなければならないという規則があって、ペーターが逮捕された後、ゆっくりと幹部会を開いてる余裕なんてなかったから。
あとテロ活動する際には、民間人の犠牲者がでないようにいちおうの配慮はしているが、それは完全に自己満足的なもので、配慮したのに実行したら民間人の犠牲者が出たら「それはコラテラル・ダメージだ」と割り切る模様。
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