ハーメルン
ないしのかみの活動報告
エロエロ裏話。『帰郷』のお話
2019年05月31日(金) 19:07

『エロエロナ物語』の『帰郷』その6が完成しました。
 な、長い。毎回一万文字を越える回を書き上げてる癖に、次回で終わるのかいって連載になってますが、これは構成を練り直して原稿を没にしてるせい。

 で、書き直した理由の一つに新しい登場人物達を追加した事。
 本来、アラティー、トリンシス、ガルスの三人がメインで、カニンガムやギルバ他は単なる脇役って感じで書いてたんですよ。おばさんにバルジャンや、ジャタド家ご一同他の領民達ですね。
 シャルルは仇役なのでクローズアップせざる得ないけど、基本的には添え物扱いですね。まぁ、扱いとしては新しく登場した面々も脇役なので、そう扱いは変わりませんけどね。
 ナロニエ様はトリンの上司として出演。土建屋の親方みたいに名無しの単なる司祭として出る予定だったけど、急遽、男爵様を語る人物としてネームドキャラとなりました。
 一番、変更されたのがアリンですね。今回、異変のヒントを語る重要キャラですが、実は当初はそれは別人の名無しキャラが行う予定で、書き直す前は影も形も全くなかった(笑)。

 と言うのも、水脈のヒントを与える為に下水工事の話を考えた時、あ、これも前回に「渇水の水源問題にもっとヒントを与えるべきだな」と急遽、街道の石畳整備の他に「下水道のメンテナンス問題を入れる事にして解決させよう」と思い付いた事から始まったんですよ。

 ファンタジー世界の多くは上下水道の問題って、多くは語られずにさらっと流されてるんですが、上水は井戸だって構わないけど、下水がなくて、史実のパリみたく路上に汚物が垂れ流しってのは、もし生活するなら「たまらんっ」て思いませんか?
 もっとも、数多く書かれるファンタジーノベルの中には、そうした衛生環境面を主題にした作品もありますけどね(よく見掛けるのが、転生者が余りの汚さに耐えられなくなって、一念発起する系かな)。けど、『エロエロンナ物語』のエルダ世界には、都市部には下水を基本インフラとして設置してます。

 一応、設定的には数千年前の古代王国期からの伝統です。
 魔法文明の多くは遺失技術になってしまいましたが、中世暗黒時代がエルダにはありませんから、下水道技術は残ったんですよ。
 実は魔法ってファクターがある分、土魔法でトンネルを掘れるので現実よりもファンタジー世界の方が、地下構造物を容易に構築可能なんですわ。
 何階も層がある地下迷宮とかは、どう考えたってそうやって作られてますからね。
 今の技術では流石に永久的にトンネルを残せないと設定してますけど、穴を掘り、塞がる前に石工がアーチを組んで残せば、遥かに簡単に地下施設は出来てしまう。
 んな訳で、お金は掛かるけど下水はエルダで建設出来ます(え、魔導士だってタダで魔法使ってくれる方は普通、エルダには居ませんよ)。

 トリィみたい地方都市にだってあるのは、領主の見栄って点も大きいですね。ほら「我が町には下水があるんだぞ」って奴ね。逆に無いと「まぁ、下水も整備出来ない貧しい所なんですか」と、貴族の間で陰口を叩かれそうなので、威信を賭けて整備するって傾向があったり(笑)。
 でも、流石に本当の田舎町までは手が回りません。アラティーのお家を見れば判る台所事情から、理由はお察しの通り、下級貴族って贅沢出来ないんですよ。

 ま、経済問題は脇に置いて、アリンを登場させたのは「下水とか煙突とかを整備するのに、ファンタジー世界らしい方法はないか?」と考えた時、出て来たアイディアだったんですね。
 そうだ。「あ、昔のダンジョン系RPGにゼラチンキューブとかあったな」と思い出した。
 簡単に説明すると透明ででかく育ったアメーバ、もしくはスライム状のモンスターで、ダンジョン内を通路一杯に占有して、ずるずると這いずり回ってる。
 動きはそんなのに素早くない(特に最初はじっとしている事がある)。しかし、触ると麻痺するので危険で、軽率に行動すると引っかかる。身体が透明なので、そこに何も無いと勘違いして、ずぼっと奴に突っ込んでしまうなんて悲劇があるんだよね。
 ゼラチンキューブはそうした獲物を体内に取り込んで、有機物をじわじわ溶かして吸収してしまう怪物です。

 こいつの見分け方は、注意深く観察して多少でもおかしな所があったら、見た目の風景が歪んでたり(やっぱり、透明でも光は屈折するからね)、本来、透明に見える筈なのに何処と無く色が付いていたり、そして空中にあり得ない物、例えば剣とか腕輪とかが浮かんでいたりするのを見て、「うわ、ゼラチンキューブだ」と判断して、遠距離から対処するのが賢明です。
 その柔軟な身体のせいで物理攻撃はほぼ効かない。でもアメーバタイプは核を潰せれば弓でも効くし、スライムタイプでも魔法攻撃で倒せます。
 炎に弱いので対処は楽。但し、火を点けると猛烈な勢いで燃え上がるので、ダンジョンでは煙に巻かれて窒息するなんて二次被害が怖い奴でもありました。『RtoL』で酷い目に遭ったんだよね。坂の上にいるアメーバに「燃やしてやる」と火を点けたバカのお陰で、燃える体液がこっちに向かって流れてきて大惨事。

 特徴として有機物は溶かすけど無機物はそのまま残るから、上手く倒せばそうした遺留品を回収出来るモンスターなので、宝石とか金貨を一杯貯めてる個体なんかは、倒して美味しかった記憶があります。
 勿論、戦利品がお釈迦になるから燃やしたら駄目よ(笑)。

 で、通路一杯に広がって、掃除するみたいに迷宮をピカピカに出来るのなら、「こいつ、飼い慣らせば下水とか煙突とかのお掃除手段になるよなぁ」と思い付きました。
 召喚師アリンちゃんの誕生です。

 召喚師(サモナー)。魔物とか召喚して、従わせるタイプの魔導士ですね。
 もっとも魔物はランダムに呼びだ出せない。あらかじめ捕獲して従属させねばならないと言う縛りを与えてあります。
 だから、仮に古代竜を使役出来る実力があっても、まずドラゴンを屈服させるか、契約を結ばないと使役出来ないから大変。まぁ、じゃないと、強力な魔物をじゃんじゃん召喚してインフレになっちゃうからね。こうなると物語が破綻してしまう(笑)。

 魔物使い(テイマー)との違いは、その場で呼び出せるから普段の世話が要らない事。
 結構、これって大きなメリットがある。餌代他の飼育費がかからない。もっとも、従属させる為に子供や、場合によっては卵から育てて慣れさせる事もあったりして、結局、テイマーだかサモナーだが分からん内に、いつの間にか兼任になっちゃう人も多いらしい。
 他にも特徴あるけど、それはいずれ、召喚師を主人公にした作品で書くから、ここでは省略。

 多分、『ナウシカ』の蟲使いとか『モルダヴァイト』の召喚師達の影響も入ってます。召喚師系のラノベはあっても、知る限り戦闘用ばっかりだから、地に足を付けた召喚師ってのを出してみたかったんですよ。
 ハルピュイアを使役する鷹匠とか、人権無視のエルフや人間を奴隷状態にする鬼畜召喚師とか、それより大人しいパリエーションとして、エロゲなんかに良く登場する〝服だけ溶かすスライムを使役する。悪の魔法使い〟とかが登場しそうですが、さて?

                    ★   ★   ★

 運営から「F世界の下水道、または私は迷宮掃除屋さん♪」が完全非公開を喰らったので、本来掲載予定だったこららに再録です。
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