2023年10月29日(日) 22:21
●葦原中津国のアーチャー
真名:神武天皇
性別:不明
身長:160cm
体重:53kg
出典:日本神話
地域:日本
属性:秩序・善
ステータス
・筋力:B
・耐久:B
・敏捷:B+
・魔力:A++
・幸運:A+
・宝具:A+
●スキル
・対魔力:A(D)
魔術に対する守り。
宝具『布都御霊剣(フツノミタマノツルギ)』の加護により、事実上、現代の魔術ではアーチャーを傷付けられない。
・単独行動(丹塗矢):EX
神丹の如き朱色に塗られた矢を生み出す。神武天皇妃・媛蹈鞴五十鈴媛(ヒメタタライスズヒメ)の誕生譚にも関わりがある丹塗矢伝説に由来する。
丹塗矢とは、異類婚姻譚に登場する男神の化身または変生した姿とされるアイテムであり、見初めた女性がこの神矢を持ち帰る事で、互いに男女の夜の役割を果たす、というのが物語の類型。その伝承で生誕に至ったヒメタタライスズヒメを皇后に迎えた神武天皇もまた、この丹塗矢を扱う権能を保有する。
…………のだが、神性のランクダウンに伴って権能は呪術に型落ちし、“自身の肉体を代償にして”扱わなくてはならなくなった。何を代償に丹塗矢を作成したかは察して欲しい。
問題はこの丹塗矢、あろうことか────、
無 く し た
のである。朱塗りの某にピンと来たら神武天皇まで!
・単独降臨:B
ドリフト能力。
基本的にはビーストに備わる『単独顕現』と似て非なる超抜スキルだが、日本という王朝が続く現在、神武天皇も存在濃度が薄れない為、特別に備わっている。
他の『単独顕現』とは違い、日本国内でのみ有効。
・啓示:A→八咫烏の導:A+
“天からの声”を聞き、最適な行動をとる。魂が持つスキル。
『直感』は戦闘における第六感だが、啓示は目標の達成に関する事象全て(例えば旅の途中で最適の道を選ぶ)に適応する。
天照大御神の御先・八咫烏の導きで、中津国平定を成し遂げた。…………が、現在は何故か八咫烏が行方不明。
・神秘殺し:B
神秘に対する特攻を示すスキル。
土蜘蛛を打倒し、五体を別々の場所に埋葬して伝承上は決着とするが、後世でも土蜘蛛は国内のあらゆる伝承に度々登場し、未だ本当の決着はついていない。
・神國のカリスマ:A+
国内限定のカリスマ。神道における最高神・天照大御神によって統治を任じられた天の御遣い。
“天皇”と呼ばれ始めたのは更に時代が下った後の事だが、最初の天皇としてのカリスマは如何なる時代の人物にも影響を与える。
日本国内の鬼や妖怪などの“まつろわぬ者”も例外ではなく、霊基において格上の魔性でさえも萎縮させる。
・天皇大権:EX
天皇の持つものとして改名された『非常大権』。
テクスチャ上の日本において天皇陛下に不可能は存在せず、天皇陛下が認めれば、その者は“日本人”の概念が賦与される。
・神性:C(A+)
神霊適正。
天照大御神を祖に持つ天皇で、海竜神ワダツミの系譜にも当たる天孫。
『天皇は日本の象徴たる人間』という現代の風潮に従い、自らランクダウンさせている。神代回帰が停止している為、豊穣を表す桜色の髪は黒く変色し、竜種の因子を徴す竜角は黒髪に隠れてしまっている。
●宝具
「神剣・布都御霊剣(しんけん・フツノミタマノツルギ)」
・ランク:A+(武装としてはB)
・種別:対人宝具
・レンジ:1~50
・最大捕捉:1人
堰水の剣神・天尾羽張神の息子タケミカヅチの神造兵装。
雷纏う刀剣。タケミカヅチ神から高倉下を通じてもたらされた神剣で、この剣自体にも神格が存在する。東征時、神武天皇全軍を戦意喪失させた熊襲族の急襲を退けた剣の神器。アーチャークラスでは十全な威力を発揮できないが、本人に気にする様子は無い。
雷霆を司る権能。剣に宿る神格と一時的に同調し、現代の物理法則や神代の神秘から性質を逸脱させる事すら可能。雷という現象・概念が持つ“不可能”を一時的に取り去り、手足の如く扱う象徴としての剣。
本人曰く、『セイバークラスならもう少し強い』との事で、本来は世界の断層たる雷の大斬撃から“世界の裏側”への扉を拓き、天迦久神の神性を宿した大鹿の雷火を顕現させる神霊の粛清攻撃とされる。
「高天日光八咫金鵄翔矢(たかまがはらやたのかなとみかけるや)」
・ランク:B+(EXから低下)
・種別:対軍宝具(本来は対時代宝具)
・レンジ:2~40(本来は1~1000)
・最大捕捉:500人
天孫の証である神宝中の神宝『天羽々矢(アメノハバヤ)』を天空に向けて放つ、高天原への召喚要請。金山彦神の神使(かみつかわし)にして岳母の父・賀茂建角身命の化身でもある霊鳥『天金鵄(アメノカナトミ)』を召喚する。同一存在である八咫烏は何故か来ないが、宝具のランクには支障無し。
三種の神器や十種の神宝の原型の一つとされ、本来は死者蘇生の神秘を宿す超抜級の宝具だが、サーヴァントの霊基では其処までの神秘は宿していない。
テラ・フォーミングならぬジャパン・フォーミング砲撃。皇弓の弭に止まる金鵄が天照大御神の日光を体現し、豊穣のテクスチャを定着させた“時代”を構築する国造りの大権能。
ナガスネヒコ軍との戦いにおける無血勝利の逸話が示す通り、武威ではなく平定こそを真骨頂とするが、それでも膝を折らない信念堅き豪傑にこそ、神武天皇は武と敬意を以て相対する事だろう。
「六合(くにのうち)兼ねて以て都を開き、八紘(あめのした)掩いて宇(いえ)を為さん……! 磐戸を拓け、弓弦羽!!」
…………ここまでがこの宝具の本来の用途。
霊基出力の都合や徒な武力を是としていない神武天皇の意向、更に八咫烏の行方不明等の数々の事情が重なって、現在は金鵄型の光の矢を放つオーソドックスな攻撃宝具と化している。その破壊力(実はフラッシュバン程度)を以て、天日鷲神こと天日鷲翔矢命が奏でる弦の音色が天岩戸を開く一翼を担うという伝説の再現としている。
因みに、天岩戸伝説の際に天日鷲神の弦楽器に留まった鳥が八咫烏や金鵄と同一視されている。
「畝火橿原宮(うねびかしはらのみや)」
・ランク:A+
・種別:結界宝具
・レンジ:0~20
・最大捕捉:200人
初代天皇即位を奉る皇居を召喚する“日本”圏内限定の結界宝具。
天孫降臨、神武東征────即ち、葦原中津国にて成し遂げた一大肇国事業の集大成。
死後であっても神武天皇の国内における存在濃度は極めて濃く(本人は薄らいでいると申告)、現代でも日本国全体に加護を与え続けている。この宝具はその一国を覆い尽くす天皇の加護を一時的に局所集中させる為の宝具である。
『常時発動型の固有結界』内部で引き起こす事象だが、その固有結界と日本国内の現実が等号で結ばれている為、初見では空想具現化と誤認される。
レンジ内の“日本人”に優先的な幸運と自らの宝具としての属性を与え、一時的に英霊と同格に魂の階梯を引き上げる。尚、ここで言う日本人とは生来の日本人のみならず、スキル『天皇大権』で“日本人”となった者も含まれる。その場合、“日本人”は必ずしも(現代の価値観における)人間である必要は無い。
弓の騎士のサーヴァント。
カムヤマトイワレビコ。神武東征において中津国(今の日本)を平定し、日本国を肇国した史上最初の天皇。男性として語られ、実際に生前は男性と自己申告するが、一身上の都合により女性の肉体で現界している。一人称は『國(ワシ)』。
今日における陛下の物語は崇神天皇や天武天皇等、他の天皇をモデルにした創作という説があるが、実際には天照大御神の慈悲という分霊、一霊四魂が人間の肉体で現界したのが最初期の天皇一族の4兄弟で、神武天皇ことイワレビコはその末弟だった……と定める。
日向国の太子でしかなかった陛下(生前は男性)は、当時、国津神の横暴が跋扈する葦原中津国を平定すべく、兄や諸臣と共に葦原中津国の美しき自然と民の安寧の為、東征を開始する。
天照大御神からの遣いである八咫烏に導かれながら、愛する兄達を喪いつつも、宿敵ナガスネヒコを打倒し、中津国平定を成し遂げた後、天皇に即位した。
日本において超抜級の信仰と知名度を併せ持つ大英霊で、並以上の魔術師でも召喚はまず不可能。用意すべき触媒も天皇家の血統或いは生き血と、一国の象徴たる皇室に手を出すというリスクが大き過ぎて誰もが召喚候補から除外して然るべき存在。
『それでは淋しい』と嘆いた天皇陛下は考えた。英霊側から召喚し易くなろう、と。
『強くなる=生前に近付く』という方程式が存在する英霊の法則を逆手に取り、生前から遠ざかる霊基改竄を丹塗矢伝説を参照した呪術を用いて自らに施し、召喚される可能性を拡げたのが、この中津国のアーチャーこと神武天皇なのである。
こんな頭のネジが外れた手段が取れたのも、陛下の霊基が日本国内限定で常識外れだったが故である。
『平和をもたらす英雄』としての霊基を備えた、無血こそを至上とする穏やかな人格者だが、戦場にあって流血淋漓を怖れず、人道を蹂躙する悪逆など微塵も怖れない史上最古の妖魔ハンターでもある。
基本的に朗らかで寛大な性格。大抵の事は赦してくれる。日本国の全てが大好き。日本という国と民を兄弟の様に愛しているが、人間は勿論、小鳥やリス、シカやカエル、クマにオオカミにサル等の動物、日本が由来であれば自然界の生命ですら、陛下の定義では“日本人”である。逆に言えば日本人に対してのみ、自然と人類の区分けが曖昧な嫌いがあり、ガイアとアラヤを等価値に見ている。恐れず言うならば、陛下の日本人の扱いは、現代人の価値観とは(本来ならば)相容れない。
が、アーチャークラスとして現界し、現代の風潮や一身上の都合等の様々な要因が重なり、望む望まざるに関わらず生前の姿からかけ離れた事で漸く人間的な視点を獲得、天皇と庶民という格差があっても軋轢を生まない人間関係を楽しそうに築いていく。
●備考・コメント
・Fate恒例のTS英霊を作りたいと血迷った結果、抜擢された御方が此方。
・『本来は英霊の枠に収まらない』系。崩御後もその存在濃度が薄まらず、今日に至るまで日本国を護っている。元寇とか。
・他のクラスだと日本国内でしか召喚できず、また国外にも出られない。
・ここまで設定ツラツラ述べてきたけど、要約すると『超強力な矢を放てる』というシンプルさ。
・完成された存在が壊れて人間的になるアルクェイドタイプ。但し此方の場合、故障は自業自得。
・軍勢召喚するとしたら、動物大行進。その全てが“日本人”判定。
・↑から思った事『コレ桃太郎っぽくね?』
・設定を読み返してると勘違いが幾つも発覚。解り次第修正していきます。御迷惑お掛けします。
・宝具設定を若干変更&追加。
・後の調べで、天皇陛下でTSは問題かと思い直し、性別をボカす。自分の不明と優柔不断に無念。
●対人関係
・藤丸立香
我がマスターにして日本国民。
息子/娘の様に導き、諭し、甘やかす。
・日本系サーヴァント
誇り高き後輩達。
今は同じマスターを戴くサーヴァント故、畏まるのは止めよ。
・王様系サーヴァント
国を背負う者同士。
彼等の功績や王気に敬意を表して礼儀を尽くす一方で、内心では王の器を測っている。
・ラーマ
インド神話の桃太郎。
・シュヴァリエ・デオン
何方かと言うと浦島太郎。
金時も呼んで、カルデア三太郎結成じゃ!
・玉藻の前
同じ天照大御神の分霊。
実はちょっと似ている? いやいやいやいや。
・酒呑童子
鬼。…………鬼だと?
ん~、天皇家の中にお主とそっくりな者がいたような…………?
・アルターエゴ系サーヴァント
おお、お主達もか!
…………も? 何で『も』なぞ言ったのだ?
・両面宿儺
■■関係。
後世における飛騨地方の伝承では、両面宿儺が神武天皇に皇位を与えた神とも伝わる。
天皇の概念が誕生するのは飛鳥時代なので、正確には『皇位を得る為の“何か”を与えた乃至自ら協力した』のでは、とココではこの考察に留める。
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