作者:天狼レイン
かつて———〝英雄〟に憧れた少年がいた。
あの日見た光景は、何よりも鮮烈で、何よりも貴く———眩し過ぎた。
彼みたいになりたい。その憧憬を抱き、彼は堕ちた。
———けれど、その理想はたやすく溶け落ちた。
奪われた。大切な家族の命を。
失った。抱いた理想を。
目を覚ませ。現実を見ろ。これの何処に希望がある?
《心》が死んでいく。
《心》が腐っていく。
《心》は静かに閉ざされていく。
———それなのに、その《心》は癒え開かれ絶対に失いたくないものを知った。
だから、この《心》に誓おう。
決して〝奴〟を逃しはしないと。
決して〝奴〟に二度と大切なものを奪われはしないと。
決して———己が〝奴〟のようにはならないと。
この身はありふれた〝復讐者〟であるが故に。
これは、〝英雄〟を憎悪した少年が〝英雄〟に至る、矛盾の物語。
さあ———最も新しい〝英雄譚〟を語ろう。
~目次~
序章
◇歯車は回り出す
◇激動の時代、その幕開け
◇場違いな二人
◇飛び立てぬ翼
◇特科クラスVII組、結成
第一章
◇小さな平穏
◇蠢く因縁
◇黒塗りの答え
◇特別実習、始動
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