作者:すーぱーおもちらんど
とある日、青年は何気なく立ち寄った本屋で1冊のライトノベルと出会う。
彼の名は霧ヶ峰 刀霞 (きりがみね とうか)。
本の名は《ソードアート・オンライン》それはVRMMOを題材とした少年の物語。
刀霞は見る見るうちに魅了される。これこそまさに己が求めていた理想の世界だ。誰にも邪魔されず、自由気ままに冒険できる世界へ行けたらどんなに幸せなことか。
しかしある日、そんな夢物語も水泡と帰してしまうほどの衝撃的な展開が刀霞を襲った。
――ユウキという少女の死。
彼は愕然とする。
――いくらライトノベルの世界とはいえあんまりだ。彼女はまだ15年しか生きていないじゃないか!!
刀霞は彼女の人生の行く末をもっと知りたいと願っていた。作者を責めるつもりはないが、この事実に彼はどうしても受け入れられなかった。
俺も彼女のように誰もが認めてくれる強さがほしい。恐ろしい末路が待っていたとしても、奮い立つことができる勇気がほしい。
そう思える程に、ユウキという少女は刀霞にとっての憧れになっていた。
――とはいえ、既に完成された一つの物語。彼がどんなに足掻いたところで、何も変わらないし変えることなどできない。
悩みに悩んだ末、刀霞の辿り着いた結論は二次創作だった。自分ならばこうしていただろうという強い想いが抑えられず、彼はユウキ生存ルートを創作する日々に明け暮れる。
そんなある日、刀霞はいつものように自室で二次創作を作成中、長時間集中したせいか、酷く目の疲れを感じてしまう。彼はキーボートを打つ手をいったん止め、大きく背伸びをしつつ、うつ伏せでベットに倒れこむ。
枕に顔をうずめ、目の疲れを癒すが暗闇の世界でも彼の妄想は止まらない。
――俺がもし不思議な力に目覚めて、SAOの世界に飛び込む事ができたらユウキを助けたい。関われなくてもいい。ただ彼女の命を救いたい。己の命を代償としてでも。
そんな妄想も束の間、いつのまにか眠気に襲われた刀霞はそのまま眠りの中に。彼はゆっくりと夢の世界へ引きづりこまれる。
少し寝て、起きたら続きを書こう。夢の中だけでもいいからせめて、ユウキに……
刀霞は祈るように瞳を閉じる。
淡い期待に、想いを膨らませて――。
~目次~
[1]次 最初 最後
◇プロローグ
Main story
◇1
◇2
◇3
◇4
◇5
◇6
◇7
◇8
◇9
◇10
◇11
◇12
◇13
◇14
◇15
◇16
◇17
◇18
◇19
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