イケメン戦士花畑に散る
「おーっと、空高く舞い上がっていた悟空選手とトランクス選手が共に落ちてきます。」
双眼鏡を片手に空の戦況を見守っていたアナウンサーがマイク片手に実況を再開する。
しばらくすると落ちてくる悟空とトランクスが目視できる位置にまで落下してきていた。
「悟空さ!!」
「トランクス!!」
落ちてきた二人を見て青ざめて叫ぶチチとブルマ、しかしその叫びも届いていないのか二人は微動だにしない。
舞台に落下する寸前であった、宙で体を反転させ、かなりの着地の際に大きな音をたてながらも不時着することに成功する悟空。
舞台はその着地の凄さを物語るように足を着いた広範囲がヒビが入ったり、砕けていたりする。
「ふぃ~、危なかったなあ。
トランクス相当強くなってんなあ。」
「ご、悟空さ、安心しただ。」
すでに超化も解けいつも通りの悟空。それを見て安堵するチチであった。
トランクスはというと、落ちてきた体勢そのままで落下し、大きなクレーターを作り横たえていた。
「トランクスー!!」
その姿を見て気が気でないブルマ。抱いている赤ん坊のトランクスも泣き出している状態だ。
「勝者悟空選手。すぐにタンカーをお願いします。」
悟空を勝者と名乗った後に焦って係りの者にタンカーを持ってくるよう指示するアナウンサー。それほどまでトランクスは酷い状態であった。
「でえじょうぶかトランクス。」
「近寄るなカカロット!! 」
トランクスに近づく悟空を上空から制止させる怒声がなり響いた。
上空から舞い降りるベジータ。
「勝者が敗者に送る言葉などない。」
一言だけ悟空に告げると、トランクスを抱えあげた。
「いやちげえんだよ―
「黙れカカロット。」
何かを告げようとする悟空だが全く聞き入れようとしないベジータ。
「救護室はどこだ。
クソッタレ、こんな時に仙豆があれば。」
「ここにあるぞ。」
ベジータの口からでるドラゴンボール世界の万能薬。
そして差し出される仙豆。
「カカロット!お前持っていたのかなぜはやくださん。」
「おらがトランクスにやろうとしたのを止めたんはおめえだぞベジータ。」
言い合いを始める悟空とベジータ。
その様子を見ていた、クリリンが呆れながら言い合いを続ける二人はを尻目に悟空の持っていた仙豆をトランクスに与える。
キュウリかなんかを丸かじりするような音が辺りに響く、すると先ほどまで酷い怪我をしていたトランクスの傷がみるみるうちに癒された。
「あれ、俺は…、と、父さん。」
「ん?トランクス?お前こんな所でなにをしている!降りろ。」
目覚めたトランクスはベジータにおぶわれている状態であり、ベジータはそれが恥ずかしくなりすぐに降りろという始末。
照れながらも若干嬉しそうなトランクスとそっぽを向きながら「クソッタレ、クソッタレ、クソッタレ」
と呟くベジータ。
回りに集まっていたZ戦士の笑いに包まれていた。
「大きく舞台が破損してしまったので少々時間をいただきます。」
第一回戦の途中で休憩の時間がとられた。
「父さんすいません。父さんの技まで使いながら負けてしまって。」
「フン、当然だ。ただお前が弱いだけだ。」
悟空に負けたことを謝罪するトランクスに当然のようにベジータのキツい言葉が容赦なく浴びせられる。
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