depth1.さとりはプロローグだと思いたい。
私が私を認識したのはいつからだっただろう……
意味がわかるのか分かっているのか分からされているのかよくわかんない自問自答。帰ってくる答えは、ついさっきじゃん。と言うかこれで4回目。
いや意識だけなら数年前からあったようなのだ。無意識だったのか意識が何処に向いていたのか全く分からないが取り敢えず意識はあった。
そしてついさっきようやく私と言うものを認識したようだ。
ここまではOK?……誰に話してるんだろう。
ようだ、と不確定に言うのもただ単純にはっきり記憶してないからだったりする。
ただし私が私を認識した時点で私は誰なのか、なんなのか、そして意思がなど色々思い出していった。
私は古明地さとり。誰が名付けたわけでなく私の意思が私の姿を認識した際に記憶から取ってきて当てはめた名前だ。
そう私は…私の現在の脳は西暦202×年の日本という国、並びそこで生きていたとされる一人の人間の記憶が丸々入っている状態のようだ。まぁ、それが私であったかと言われればどうか分からない。赤の他人の記憶なのかもしれないし私の前世の記憶なのかもしれないし。
俗に言う転生と言う奴だろうか…それとも時間逆行?憑依?TSF?それにしてはこの記憶を自分の意思が体験したものでは無くただの記憶として持っている…あくまでも知識としてしか認識してないのは不思議だ……うーん、心を読む妖怪だからだろうか…。まあ、そんな事は今はさしたる問題じゃない。
この身体が東方projectの、とある地霊殿の主のものである事についても後だ。
ついさっき私を認識した時点で私は何処かに閉じ込められているようだ。
周りが硬い壁?木?に囲まれ全く身動きが取れない。その上紐のようなものが絡んできて余計に動き辛い。あ、これサードアイの管だ。新たな発見。そしてどうでもいい発見。あまり動いていない身で言えることでは無いが……管邪魔!
取り敢えず闇の中にいつまでもいるのは嫌なのだ。此処から出たところで闇じゃないなんて保証も無いがそれを言ったらそれまでだろう。
取り敢えず天井?のような部分に両手を付けて押してみる。
うん、見事に開かない。
壁…ビクともしない。まだ天井の方がマシかもしれない。
妖力だとかそう言うまだよく分からない力を使えば出来るのか?
って言うか妖力だとか霊力だとかなんてどうやって使うんだ?
切実な話さとりの記憶…意識があった頃の記憶からヒントを得てみようかと思うが……意識はあるのに何もしてない。
いや比喩とかじゃなくて本当に、身体が一切動いてないの。細胞単位ですら動いてない。意識はあっても生命活動無しじゃどうしようもない。結局闇に慣れたって事だけを習得した。
でも私は闇が嫌いだ。矛盾かな?だって暗いの嫌なんだもん。そんな理由でって?理由なんてそんなものよ。
その後も色々試してみる。
うん、だめだこれ。詰んだ。さよならー永遠にこんな所に閉じ込められて終わったかもしれない。
……何現実逃避してるの私。
人間としての記憶…便宜上前世記憶と呼ぼう。がまだ残ってる。あてになるかは分からないけど参考にしてみるのも……
諦めんなよ!どうしてそこでやめるんだ、そこで!もう少し頑張ってみろよ!ダメダメダメ!諦めたら!周りのこと思えよ、応援してる人たちのこと思ってみろって!あともうちょっとのところなんだから!
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