depth.12さとりは大変なのです
どうしたのでしょうか?また顔が赤くなってますけど?うん?
なにか悪いものでも食べましたか?
「何かあったんですか?」
「「ちゃんと服を着ろーー‼︎」」
「え?着てるじゃないですか!」
「タオル一枚を体に巻いただけじゃ着たとは言わないわよ!」
だってこれしかなかったんですもん。あとは妖怪の時に来てたあの洋服くらいしかないですしあれはものすごく目立つんですよ。
後これ、巻いたんじゃなくて前側を隠すようにつけてるだけですからね。
「余計タチが悪いわ!」
「もう!あたいの服貸してあげますから!ちょっと来てください!」
立ち上がったお燐に引っ張られて奥の部屋に退場させられる。
数分後
お燐用の一回り大きい服を着せられた私はようやく話を始めることができた。
「えっとですね…一応月の人達は帰っちゃったわけですし…これで万事解決ですかね?」
「色々と問題はあるけど一応は解決ね」
そう答えたのは輝夜ではなく永琳だった。愛用の弓を膝の上に置いて綺麗に座っている。これだけで絵になりそうなくらい美人だ。
そういえばさっきからずっと沈黙してましたけど…何か考えていたのでしょうか。
「で…一番の問題は隠れ家をどうするかね」
「それは大丈夫よ。ある程度私が見当つけてあるわ」
輝夜さん意外ですね。引きこもってるだけかと思ったら意外と準備していたのですか。
「なら安心ね。では早速、準備をしてください姫様」
素っ気なく永琳が帰り支度?移動支度を始めた。
「ちょっと永琳!いきなりすぎない⁉︎」
流石に輝夜もびっくりするでしょう。と言うかなんにも話してないような…一応話したに入るのかな…
「今回の件は感謝しているわ。でも、これ以上貴方達に迷惑はかけられないわ」
あらら…かなりつっけんどんな言い方ですね…まあ、永琳なりの気の使い方のでしょう。
それにしてもまじまじと私を見てどうしたのでしょうか?お燐も不思議がってます。
「それにしてもあなた…それ以上溜め込まない方がいいわよ」
まさか見抜いたのですね…流石は永琳です。
まあ自覚がなかった訳ではない。なんとか理性で押さえつけているのだがこれ以上理不尽な事が起ころうものならもう本能のままに暴れてしまいそうだ。
精神は少なくとも50年以上だがそれは人としてのもの。妖怪としての精神はまだまだ子供同然なのだ。
こんな状態も、今の状況に一役買ってるんですよね。自覚はしていてもどうしたらいいかわからないのでそのまま放置してますが…
「当たり前に決まってるじゃない。私は医者よ。患者が目の前にいて放っておける訳ないでしょ。それに…」
「《その驚異的な回復力は是非とも調べてみたい》ですか…」
恐ろしい事を考えますね…身体実験はごめんです。
「………冗談よ」
ものすごい間が空いてからぼそりと呟いた。
「嘘だ‼︎」
思いっきり目が泳いでますし、完全に心の中では解剖してみたいって思いが強いんですけど!
「いきなりレ○はやめなさいよ!心臓に悪いわ!」
え⁉︎まさかこのネタあったの⁉︎本当に⁉︎心臓に悪いって輝夜、一体…
「あはは…お湯入れてきますね」
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