ヒトミとイヨとスナック菓子
だから酒保にも昭和の駄菓子を色々とそろえているが……。
「酒保にはない外のお菓子といえば、やっぱりコレだよね」
提督は、チーズ味のスナック菓子を手に取る。
ドロボウひげを生やした田舎のおじさんキャラクターが目印の、半世紀ちかいベストセラーのノンフライ菓子。
最初はノンフライなのにスナック状態になっている、そんな独特の製法が売りだったらしいが、ほとんどの人にとっては、おじさんキャラのイメージの方が強い、そんなスナック菓子。
噛めば、サクフワッとした食感の中から、チーズの旨味が口いっぱいに広がる。
提督も袋を見ただけで、子どもの頃に友達の部屋でおしゃべりをしながらつまんだ、その時の味を鮮明に思い出せる。
「途中の道から山側に登ると、神社があるんだよ。帰り道にお参りしながら、3人で境内で食べようか」
「いいねー、美味しそー! んっふふ~♪」
「はい……提督と一緒なら……どこ…でも」
(毎月お小遣いはあげるから、次……いや、そのまた次には自分たちだけで買いに来れるようになってくれるとなぁ)
提督は2人の頭を撫でながら、鹿島に会計をお願いするのだった。
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