ナザリックでは。
プレイヤー名:パイン・ツリー。(女性)
小説版、オーバーロードの世界に転生。
小学校を卒業し、現在の会社に就職。
ユグドラシルはサービス開始時からプレイしていた。異形種、スケルトンウォーリアーを軸に戦士系クラスを習得する。数年後、ギルド【アインズ・ウール・ゴウン】の前身であるクラン(集団)【ナインズ・オウン・ゴール】に加入した。
さらに数年後、ユグドラシルにて“魔法少女イベント”が開催された際に“魔法少女”を習得、種族とクラスを変更する。
ナインズ・オウン・ゴールに加入し、前世の記憶が本物であると確信する。
それからサービス終了時まで、金貨の貯蓄と課金、アイテム収集を趣味とし、ユグドラシルをプレイ。
前世で見た、自然をもう一度見るため。
小説で読んだ、彼らと会うため。
モモンガともっと遊びつくすために、パイン・ツリーは最後まで残った。
そして大事件は起こった。
「モモンガさんがいない!?」
ハァアンッ!?私にとって【ナザリック地下大墳墓より。ナマで魔王生活を応援する異世界生活(カオスモード)】が始まるっていうのに、魔王様が消えたってどういうこと!??
あのね、モモンガさんは後に魔王様じゃなくて“魔導王様”と呼ばれることになるよ。原作読んだのが数十年前でもこれは覚えてるよ、やったー!
そして、異世界にギルド拠点ごと転移した直後、魔導王様は、ここにいる黒髪サラサラ長髪美女で悪魔のアルベドさんの胸をもっみもみするよ!ウェブ版では、メイドにパンツ見せるように命令するよ!!!紳士淑女みんなが気になるネタバレすると、パンツの色は白だよ!!
白やったー!
「どうなさいましたか、パイン・ツリー様」
アルベドって綺麗な声だよね。あの時見ていたアニメと同じ声…だと思う。この日のために、NPCたちと話していた(ゲーム時代なので、人形に話しかけている状態だった)けど、聞いたのは数十年前だから、自信ないです。
「白…じゃなくて、モモンガさんがいなくなってるの…」
「モモンガ様でしたら、先ほど姿を御隠しになられました」
「姿を隠した?」
たしか、ナザリックのNPCの間で使われる隠語だよね?なんて意味だっけ?
「はい。まるで転移を行われたように、瞬時に御姿が見えなくなられたこと。加えて、ナザリック地下大墳墓から至高の御方々に共通されます至高の輝きを感じられませんので、おそらく“姿を御隠しになられた”のだと愚考致します」
つまり、ログアウトか。異世界の転移に合わせてログアウトは、やばくない?
本当にいなかったら、誰がナザリックを運営していくんですかね?私ですか?そんなバカな。
モモンガさんに電話するように、脳内で話しかける。
「(…モモンガさーん!聞こえますか?モモンガさーん!!)」
私から見えない糸が出て、意識の中を彷徨う。どんどん先に伸びていくが、相手が見つからない。
これ≪伝言≫(メッセージ)は発動できているけど、相手が見つからなくて繋がってないな。
ギルマスに連絡がつかないので、現在ナザリックを動かせるのは私だけ。
嘘だろ…?
“モモンガさん不在でナザリックと世界征服”という可能性に背が凍った。
ありえない、ありえない、信じたくない。
アインズ・ウール・ゴウンの中でも“馬鹿”な私だけで、ナザリックを守れるワケがない。
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