第一八刀 外す封印
「な…なに…?」
「我が黒き魔力は総てを呑み込み…塗り潰す」
「なんなんだ…貴様は…」
「俺か…?俺は…
少し踏み込み…刹那にゼロの目の前まで移動する。
突然目の前に来たリュウマに対して回避行動をしようと反射的に行おうとするのだが…時既に遅し…。
「…!!」
妖精の尻尾の魔導士だ」
─────ドカアアァァァァン!!!!
「ガアアァァァァァ!!??」
ゼロはリュウマに殴り飛ばされて壁へと激突した。
「貴様に勝機なんぞ最初から存在しない。諦めろ」
「……クソが…クソがクソがクソがクソがクソがクソがクソがクソがクソがクソがクソがクソがクソがァ!!!!!」
ゼロは叫びながら接近してリュウマに向かって魔法を放った。
「墜ちろおォ!『ダークグラビティ』!!」
リュウマには全く効かないが、魔法の威力によって足下の床が崩れ、落下していく。
下には更に違う床があったので着地する。
「死ねええぇぇぇ!!!!『ダークウェイブ』!!」
──タンッ…
ゼロから発せられる邪悪な魔力の波が襲いかかるが、リュウマが床に脚を踏み込むだけで魔法は弾けて消えた。
「──ッ!!もういい!貴様にオレの最高の“無”をくれてやる!我が最大魔法のなあァ!!!!」
「ハァ…これだけやられてまだ諦めんのか…まあいい、受けて立ってやろう」
リュウマは魔力を練り上げながらゼロの元へと歩み始めたが、これだけの実力差を見せてやったというのに、性懲りも無く向かってくるゼロに呆れていた。
「『ジェネシス・ゼロ』!!」
──ほう…?なかなかの邪悪な魔力だ。
最大の魔法ということだけはあって、感じられる魔力はとても高い。
しかし…リュウマからしてみれば所詮はその程度…で、片付けられてしまう程度のものだ。
「開け…鬼哭の門…!無の旅人よ!その者の魂を!!記憶を!!存在を食い尽くせ!!」
ゼロの言葉に従うように、全方向から怨念とも言えるような禍々しいものが次々と押し寄せてくる。
「消えろ!!ゼロの名の下に!!!!」
確かに凄まじい魔法だ、普通の魔導士ならば抵抗させることもなく一瞬で消されているだろう。
だが…生憎、前に居る男は普通ではない。
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