ハーメルン
FAIRY TAIL ◼◼◼なる者…リュウマ
第一九刀  帰ってきた男 抑える感情

「これいつものだよな…?」

「やっべ…!?」

「避難しとこ…」

突如周りの者達がザワザワと騒ぎ出したので足を止めた。

リュウマはいきなり騒がしくなったこっちを見て、それから視界にギルダーツを捉えてから固まった。

ギルダーツも同様で、帰って来たリュウマを見て同じく固まった。

そして──



「…………………。─────ッ!」


「…………………。─────ッ!」



そして2人は同時に駆けだし、ギルダーツは魔力を籠めた拳を…リュウマは抜いていない刀を振り抜いた。



────────ガアアァァァァァァン!!!!



「ぬおぉぉ!?」「やっぱり~!?」「キャアァァ!?」「吹き飛ばされるぅ!?」「やめてくれぇぇぇ!!」「ギルドが消し飛ぶ!!」「凄い衝撃だ…!!」

2人が衝突した瞬間…凄まじい衝撃波が襲い、周りの椅子やら机やらを全て吹き飛ばした。

他のみんなはその衝撃に吹き飛ばされないようにと、柱などに掴まってどうにか凌いでいた。



「久方ぶりだな?ギルダーツ…?」


「あぁ、久しぶりだなリュウマ?」



そして2人が睨み合いながら…次の攻撃に魔力を溜め始めて…


「やめんかバカタレ!!新しくしたギルドを跡形も無く破壊する気か!!」

「……。」

「……。」

マカロフが大声で叫ぶと2人は魔力を消して構えを解いた。

いきなり攻撃しあった場面を見て、ルーシィとウェンディは仲が悪いのかと思ったのも束の間…件の2人はさっきまでの事が無かったように話し始めた。

「いやぁっはっはっは!ほんと久しぶりだなリュウマ!!」

「クカカ…そうだなギルダーツ。クエストはクリアしたのか?」

互いににこやかに会話をし始める2人を見て、あれ?と思うのも仕方ない。

「まったく…毎回コレだとギルドがそのうち無くなるわい…」

実はこれ、会う度にやっているのだ。
被害はギルド内と言えども尋常ではなく、必ずギルド内の備品が吹き飛んでみんなで直す羽目になるのだ。

ぼやきながら椅子や机を周りが直している間にも、当の2人は呑気に会話を続けている。

「あ~クエストなんだがよ、オレじゃ無理だったわ」

「なんだ失敗したのか?俺に出来たのだ、ギルダーツには物足りないと思っていたのだがな」

「オイオイ…謙遜はやめろよな…お前に言われると皮肉にしか聞こえねぇよ。なんたって()()()()()()()()()()()()()()からなァ」

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