第四刀 怒り狂う妖精
公園に駆けつけたフェアリーテイルメンバー達はレビィ、ジェット、ドロイをマグノリアにある病院に送った後、魔導士ギルド幽鬼の支配者の前まで来ていた。
フェアリーテイルの家族をあそこまでやったのだ…みんなにはもはや温情一欠片すら残っていない。
拠点に着くと、早速ナツがファントムの入り口を破壊してフェアリーテイルの各々は中へと入って行く。
いきなり攻撃されたファントムの者共は最初こそ困惑していたが、相手がフェアリーテイルと知ると戦闘態勢に入った。
「妖精の尻尾じゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」
マカロフの叫びが開始の合図となり皆がファントムの奴らに攻撃をしていく。
ファントムも負けじと攻撃をしていくが、少数とはいえ精鋭揃いのフェアリーテイルに押されていく。
「ぬあぁぁぁぁぁぁ漢!漢!!漢ォ!!!漢なら…漢だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「ぐわあ!?」「何言ってんだコイツ!?」「なんだあの手は!?」
「接収だ!こっこいつ!あの大男!腕に魔物を接収していやがる!!」
「そんな魔法あんのかよ!?」
エルフマンも雑兵に対して右腕をビーストアームにテイクオーバーして吹き飛ばしながら暴れている。
ファントムとフェアリーテイルがごった返しになっている中…リュウマも近くにいる奴らを真剣にて斬っていく。
斬られた奴等は一撃でやられていき、彼の周りには死んではないにしろ、やられたファントムの人間の山が出来ている。
その光景を作り出していくリュウマの近くにいる人間は顔を青くし、震える手で武器を持っている。
「ひっヒィィィィィィィィィィィ!!??」
「こっこいつ!妖精の尻尾のリュウマだぁ!!」
見覚えのある背格好と武器の扱い、そしてその戦闘力の高さ故に気がついた一人の男が叫ぶ。
それを聞いた他の奴等も顔を青くさせる。
リュウマは巷ではかなりの噂になっている。
ありとあらゆる武器を召喚しながら戦い、狙った獲物は逃がさず…狙われた獲物は逃げられない。
一度狙われたのならば、どこかの物陰に隠れて息を潜め…ただ只管神へと祈るべし…と。
もっともそう噂を流したのは、リュウマに狩られてしまった闇ギルドの人間なのだが…。
しかし、しかしだ。
闇ギルドであろうと狙った獲物は逃がさないのは結局は同じだ。
そして今その標的は…周りの人間達になっている。
つまり…狩る側と狩られる側の構図は既に形成されているのだ。
「貴様らは出してはならないギルドに手を出したのだ…」
彼はゆらりとした足運びで周りの男達を見遣る。
辺りには殺気が充満し、その殺気の濃度によってリュウマの姿が朧気に見える。
その姿が今は尚更恐ろしく見えた。
「生きて帰れると思うなよ?」
「た、助けてくれ…死にたくねぇ…!死にたく──」
斬ッ!
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