ハーメルン
Fate/Zexal Order
ナンバーズ191 天空神、招来!!!

エジプト領にてニトクリスとの戦いに勝利した遊馬達は堂々とピラミッドに入った。

玉座の間には目的の人物であるオジマンディアスが玉座に堂々と座っていた。

「ニトクリスを下したか。良い、褒めてつかわす。して、何用だ異邦のマスターよ。余に首を預けに来たか、あるいは情けを乞いに来たか。どちらでも良いぞ? 望むままに殺してやろう」

「オジマンディアス、オレの大事な後輩達に手出しはさせないぜ」

オジマンディアスの挑発に遊戯は軽くキレながら遊馬達の前に出る。

「ふっ、冗談だ。それで、アテム。追放した貴様が何故戻ってきた?」

「単刀直入に言う。オジマンディアス、獅子王と決着を付けるためにオレ達と共に戦ってくれ!」

「──はははははっ! アテムよ、貴様本気か? そのような現実離れをした夢を見ようとしているのか? 空想を知らぬ余にはない際のいいだ、ふはははははっ!」

オジマンディアスは遊戯の発言に現実味が無いと高笑いをした。

「許さねえ、よくも遊戯さんを──!」

「遊馬、待て!」

遊戯を馬鹿にされた事に遊馬は感情的になって怒りから希望皇ホープを召喚しようとしたが、咄嗟に遊戯が止めた。

「遊戯さん……」

「遊馬、何を言われても相手のペースに乗ってはいけない。デュエルと同じだ」

「っ……はい……」

遊戯に諭され、遊馬は悔しさから唇を噛み締めながら大人しく下がった。

「……オジマンディアス王、ちょっといいかしら?馬鹿にするのも大概にしなさい。遊戯や遊馬達は本気なんだから。それと、愉快でもないのに笑うのもやめなさい。あなた、ちっとも面白いと思ってないでしょ」

三蔵は錫杖を軽く鳴らし、僧侶としてオジマンディアスに指摘をして睨みつけた。

「──玄奘三蔵。余に何か意見があるようだな。よい。その偉業に免じて、一度のみ質問を許す」

「ありがとうございます……やっぱりみんなが言っていた通りの人ね。多くの場所でこの国の人たちの話を聞きました。冷酷で尊大で、でも合理的に民を守る王の話を。あなたは獅子王とは違う。国の人たちの生活を第一に考えている。それが一番国を豊かにする方法だって知っているから。それを王の務めと思っているから。なのに──」

三蔵は人々の話からオジマンディアスが立派な王であると評価した。

しかし、それと同時にオジマンディアスの矛盾点を指摘した。

「なのに、あなたはその務めを放棄しようとしている。空想を知らない、と言ったわね?あなたは獅子王と戦えば共倒れになると読んだ。だから戦わなくなった。遊戯から聞いた大邪神の存在もあってその考えが強くなってしまった。その結果が国を閉じる道を選んでしまった。自分からこんな砂漠を、この世界に呼んでおいて! 獅子王には、大邪神には勝てないから、自分の国の民たちを神殿に閉じ込めようとしている! この矛盾を、いえ、この諦めを捨てる道が提示されたのに、なんで素直にいいよって言えないの!」

三蔵は遊馬達も知らなかったオジマンディアスの真意を指摘する。

「たわけ、勝算なき戯言に乗ってなんとする!加えて、獅子王や大邪神を倒したところで何があろう! 人理焼却により世界は燃え尽きる。であれば、獅子王や大邪神を斃したところで無駄な事。余は、余の権限で余の民を救うまで! 他のものなど、どうなろうと知った事ではない!」

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