ハーメルン
荀シン(何故か変換できない)が恋姫的世界で奮闘するようです
呂布は俺に任せて先に行け

袁紹 字を本初、真名を麗羽。
彼女は一族から幾度も三公を輩出した漢帝国でも比類なき名門の生まれである。
庶子の子と言うハンデを背負いながらも、持ち前の才能により袁術以上の出世を果たし、冀州の州牧に叙せられた。
名士との幅広い付き合いを持ち、党錮の禁で弾圧された清流派の多くを匿っている。
冀州では荀シンの奇抜な献策を採用し、株式制度や銀行制度を策定。
その制度の有用性について当初は疑問を持たれるものの、投資によって財力を激増させながらも、冀州を大きく発展させた。
家柄、名声、資金力、そのいずれをとっても一級たる人物である。
さらに、袁家を受け継いだ袁紹は幅広い人脈を持つ。
余程の理由がなければ、逆賊などと貶められる人物ではない。
そもそも、皇帝が権威を失い、清流を自称する豪族たちと濁流と呼ばれる宦官派に別れて争っている状況である。
余程の危機を前に取り敢えずでも彼らが手を結ばねば袁紹討伐の勅などあり得るはずがなかった。

だが、ここ最近の袁紹の言動は余程のことを引き起こした。
まず、商売に傾倒する政策は仁を失うと当初から強い批判を受けながらも断行した事で、儒学者や清流急進派との関係を悪化させた。
もとより、彼らからは袁紹の事を濁流寄りではないかと批判する声があったのである。
多くの有名な清流派を匿っていた袁紹の影響力を削ごうと、清流急進派は強烈に袁紹を糾弾した。
中立派や濁流派もこれ幸いと袁紹を批判した。
袁紹は皇帝に賄賂を送り冀州州牧に本来の任期を超えて居座り続けていた。
官吏達は莫大な収益の望める冀州州牧の地位を望んでいたのである。

また、袁紹の冀州統治が成功したことにより、職にあぶれた多くの人員が自らの故郷を捨てて冀州に集まった。
流民の多くは地方で荘園などを営む豪族たちの奴隷や農民である。
流民を受け入れたことは、豪族たちにしてみれば袁紹が彼らの財産を強奪したに等しい。
この時代、国力、権力とは人口だ。
必要な税収は変わらないため、流民として抜けた人員の分の税負担は他の構成員にのしかかる。
当然ながら、そんな負担に耐えられない民草は流民となり冀州を目指す。
豪族たちにしてみれば死活問題である。
彼らは団結して袁紹に流民受け入れを止め、民を返還するように求めた。
しかし、袁紹はこれに応じなかった。
実状としては応じられなかったというのが正しい。
道無き道を通って冀州へと来る流民を統制する術を袁紹は持たなかったのであるから。
そして、株式制度及び、銀行制度の肥大化に伴う経済発展が都市の出入り制限を難しくしていた。
流民をそのままにしておけば、盗賊となって冀州で暴れまわる。
袁紹とその配下は否応なしに流民に仕事と住む場所を与えなければならなかった。
だが、民を失った豪族たちにしてみれば袁紹が故意に流民を受け入れているように思えた。

宦官を始めとする都市部の富裕層も面白くない。
袁紹の経済政策は漢帝国に緩やかなインフレーションを引き起こした。
自己資産の多くを貨幣として所有している彼らにしてみれば、インフレーションは資産価値の低下を意味するのである。
そのため、彼らは袁紹を強く非難した。
同時に、背後では株式市場に投資して自己資産の増大を目指したが、彼らの多くが大規模な株式会社が破産したことをきっかけに始まった連鎖倒産により、投資資金を失った。

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