ハーメルン
evangelion×fleet girls sequels ~BLESS FOR HOPE DRIVERS~
第弐話 First Fleetgirl/カレがカノジョに望むこと、そして@二〇一八年四月

「大和出ろー、武蔵出ろー、って念じながら初期艦建造しようとしたら、妖精さんたちなんと言ったと思う?『資源がいくらあっても足りねーよ』、と、こうだ」

ワダツミ構内のカフェ・エトワールα(アルファ)……そこでムサシ・リー・ストラスバーグが串カツ片手に愚痴をこぼしていた。なぜカフェに串カツがあるのかは永遠の謎である――

「ストラスバーグ、貴公――大和や武蔵が仮に建造できたとして、その後どうするつもりなのだ?ただでさえ戦艦は大食らいだ、大和や武蔵なら尚更の事だ……それに修理にも時間と資源を大量に要求する」

初宮(ういみや)・ゴットヴァイス・元貴(もとたか)が現実的観点から問題点を指摘する。提督たるもの資源の収支には気を払わねばならない……特に資源に余裕のない最初のうちは。

「それはそうだが、やはり戦艦こそ王道だろ!」

「貴公の思う王道など知ったことか――貴公はどうなのだ、浅利ケイタ――もう建造に成功したのだろう?」

ロマンで押し通そうとするも一瞬で斬り捨てられるムサシであった。一方、ムサシの同期である浅利ケイタはというと――

「おれの所には、吹雪が来てくれました」

着実に一歩を踏み出していた。



「へー、それは良かったね、おめでとう。大事にしてあげてね?」

「うおっ!?」

(可愛い……灰色ショートカット可愛い……ってあれ?提督にしちゃ幼すぎないか?誰かの息子さん、かな……?)

「――浅利ケイタよ、貴公……よもや『可愛い男の子だな』、などと思ってはおるまいな?」

「はっ、まさにそう思っておりました!知り合いの提督さんなのかな、と!」

「……ボクが、提督、か……自己紹介しないと、いけない、かな――ボクはレーベレヒト・マース、1934型駆逐艦の1番艦、ゴットヴァイス提督の初期艦だ、よろしくね」

「えっと、あー、よろしくお願いシマス」



「……ところで、氷雨提督の初期艦は、誰なんですか?」

「ふむ、私の場合は……明石だった」



「……はぁっ!?明石!?」

「落ち着こうねムサシ」

「はっ!失礼しました!」

「うん、……どうせまた建造する事にもなるだろうとは思っていたのでな、戦力よりもむしろ後方支援、艤装の修理が出来る娘に来て欲しかった――蓋を開けてみれば期待の遥か上を行ってくれたがね」

「っていうか二人ともおかしーだろ!」

「ほう、ムサシ・リー・ストラスバーグよ……()()、か?」

「ああ!いくらなんでも引きが良すぎる!っていうか……」

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