ハーメルン
貴女とコンチェルトを奏でて。
第八話『泣いて笑って』


今回の話中詩はいきものの茜色の約束です。
カバーばっかでオリジナル曲ないの?とか野暮なツッコミはしないで汗
また今回話の都合で短いです。

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ライブまでもう時間が無い。

練習はましろがいなくなったあの日から行っていないということもありライブの観客が来るまでの短い間だが今までないくらいに練習した。

今まではボーカルがましろだったがもう居ないというとこで誰を、ボーカルにするかからだった。
俺としては日菜か紗夜を押したかったのだが・・・

「何言ってるんですか、貴方かボーカルに決まってるでしょう。」
「だよねー、そうじゃないとるんとしないよね」

と言われおしきられてしまった。

そして日菜が俺の代わりにドラムとなり新生Concertsが誕生しすぐにライブとなる。
麻耶のドラムを見ていたら叩けるようになったといい相変わらず天才すぎて呆れるが今回は大助かりだ。

そして練習が終わり直ぐに舞台袖へと向かう。
観客席には招待した紗夜の所属するRoselia、Poppin,Party、つぐみの所属するAfterglow、日菜の所属するPastel Plettes、はぐみの所属するハロー、ハッピーワールド、そしてましろのいなくなったMorfonicaが揃っていた。

各々、配置につくがConcertsの見たことの無い配置に観客席は様々な反応だ。
そして足早にメンバー紹介へ

「皆、今日は集まってくれてありがとう。早速メンバー紹介です。
ギター、氷川紗夜! ベース、北沢はぐみ! キーボード、羽沢つぐみ! ドラム、氷川日菜」

それとともにドラムの音で日菜が言う

「そして新生リーダーはユキくんーー!!」

そう日菜の声とともに拍手がまばらに聞こえる。
まだConcertsの再結成や色んなことが受け入れられきれてないという表情だった。

紹介を終え俺は一礼する。

「えー、この度は俺たちのライブに来てくれて、ありがとう。知っての通り倉田ましろは亡くなりました。」

その言葉と共にライブ会場は静まり返った。

「ですが俺たちはましろの夢を叶えるためにもう一度立ち上がります!だから皆も立ち止まらないでください!
俺たちが立ち止まらない限りその先に、その後に道は続くから・・・
だからっ!・・・

この歌はましろにとみんなへの歌です。
聞いてください『茜色の約束』。」

これはいまこの気持ちを形容した曲なのだろう。
ありのままを歌詞へ

あの日、茜色した陽だまりの中、俺が貴女の手を引いていた。
いつの間にか貴女が俺の手を引いて引っ張ってくれて、でももうその日々は帰ってこない。

声は悲哀と郷愁が入り混じっていた。
歌うほど思うほど、脳裏に浮かぶのは一人の少女だった。

笑って泣いて、泣いて笑って、つないだこの手、最後のときまで離しはしないから。この道の先を歩いていこう・・・ 歩いていこう。

『ありがとう、Concertsを守ってくれて・・・』

ようやく晴れ間が見えた瞬間だった。

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