ハーメルン
真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~
模擬戦

・・・・なぜこうなった・・・・
なぜか俺は張遼さんと試合することになった。最初は誰が最初かということになったんだけど、母さんは参戦せず見学を選び、華雄さんは張遼さんにじゃんけんで負けて観客という形になり、試合には参加しないことになった。

俺は祖父の軍刀を持ち正眼の構えをし、張遼さんに向かったが、力の違いなど痛いほどにわかっている。初撃をかわされてからはひたすら防御一辺倒になってしまったのだから。

「ほらほら、どうした?威勢がよかったのは最初だけかいな!」

そういいつつ振るわれる飛龍偃月刀それを俺はひたすらに受け流す
右からのなぎ払い、刀を斜めにして軌道を逸らす。逸らした先から降ってくる偃月刀の切っ先、横に飛びのいてかわす。偃月刀を受け止めたとき手がジーンっと響く。
そこへ再び偃月刀でのなぎ払い、刀で受けるにも間に合わないのでバックステップでギリギリのところで回避に成功した。

「どうしたんや?これで終わりかいな?」

そういう張遼さんに俺は苦笑した。やっぱり三国志の武将は強い。俺は目線をちらっと母さんの方を向いた。
母さんはただじっと見ている。でもその眼は少し悲しそうな眼をしていた。
俺は母さんの期待にこたえなくてはいけない。いや、自分自身の為にもこの試合は勝たなくちゃいけないそう思った。俺は息を吸って深呼吸した。
そして俺は今出せる力をめいいっぱい出そうと決め、得意剣技の構えをした・・・・・



霞視点

「どうしたんや?これで終わりかいな?」

恋の息子やからどんな腕をしてると思ったら、初撃はまあまあ良かったけどその後は防御一転になってしまっている。もしかして見込み違いやったかな・・・・すると沖田はしばらく立ち止まり息を吸ったと思うと突きの構えをとった。しかも沖田の雰囲気が少し違う・・・・

(さっきと覇気が違う・・・・それにあの眼付・・・・・)

目つきが変わり私は驚いた。あの覇気と目つきは間違いなく恋のと似ていたからだ。

(恋の息子っていうのもあながち嘘やないな・・・・)

これはうちも気を引き締めなあかんな。うちは偃月刀を握りなおし構えた。



恋視点

「恋。あなたの息子って本当に強いの?なんか霞の攻撃ばっかりかわしているだけじゃない」

詠にそう言われる。確かに今の吹雪は防戦一方。だがそれはまだこの世界の戦いに慣れていないだけ。しかもあの子はまだ自分の本当の力に気付いていない。
少し悲しい・・・・
すると吹雪はちらりと私を見た。できれば何か助言をしてあげたいけど、でもそれはあの子の為にはならない。こういうのは自分の力で乗り越えるしかない。すると吹雪は深呼吸して刀を構えなおした。すると今までのあの子の空気が一変に変わった。
どうやら少し目覚めたらしい。

「どうやら・・・・」

「ん?どうしたんだ呂布?」

「どうやら、風が変わった。」

「はぁ?」

「風ですか?」

橘花と月、詠が首を傾げた。





俺は得意剣の一つである、ある技を張遼さんに放った。その技は「左片手平突き」。とあるところでは「牙突」と呼ばれている。

「また最初の攻撃と同じやで!沖田!!」

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