ハーメルン
ザ!鉄腕/fate! YARIOは世界を救えるか?
魔猪会議!
YARIOの仲間の一人、カルナと合流したクー・フーリン達。
一時はスカサハが運転した『だん吉』によって、カルナが建てた屋敷が倒壊するというハプニングもあったものの、無事に再会した彼らの間には穏やかな雰囲気が漂っていた。
長年にわたり、望んでいたYARIOへの復帰。
それが叶うとなれば、カルナとしてはこれ以上嬉しいことはない、しかも、親愛なる仲間達がわざわざこうして迎えに来てくれた事にも感謝してもしきれないくらいだ。
「へぇ、じゃあ、ぐっさんはインドでトイレを改装しながら家建ててたんや」
「まぁねぇ、他にやる事なかったし、後は武術習ったおかげで目からビーム出せるようにはなったくらいかな?」
「なにそれ怖い」
そう言って、カルナの目からビームという言葉に引き気味に告げるディルムッド。見知った仲間がいつの間にか目からビーム出せると聞けば誰でもそうなってしまうだろう。
しかし、それはそれで鋼鉄の溶接なんかには役立ちそうだ、目からビームはこの時代ならかなり重宝する能力だろう。それに、なんだかかっこいいとクー・フーリンとディルムッドは思った。
カルナから案内された木造建築の家で茶を飲みつつ、彼らは今までの出来事や師匠であるスカサハをカルナに紹介した。
彼らの師匠のスカサハを前に彼らの正面に座るカルナはお茶を啜りつつ、こう話をしはじめる。
「…なるほどねぇ、じゃあ二人の師匠ってことはつまり俺の師匠になるって事かな?」
「そういう事になるか? じゃあお前も私の弟子だ」
「師匠、弟子の取り方そんなんでええの?」
「だって、面白そうじゃ無いか、お前とディルも面白いって事はこいつもそうに違いないと私の直感が告げてる」
「いやー、師匠のそういうとこは尊敬しちゃうなーほんと」
こうして、あっさりとカルナの弟子入りを決めてしまうスカサハの言葉に笑みを浮かべて告げるディルムッド。
何はともあれ、カルナはスカサハの弟子になる事になった。
本来、スカサハの弟子になるにはいろんな難題を乗り越えるという前提があるはずなのだが、今の彼女は面白そうだという価値観で決めている。というより、彼女の中ではYARIOは全部弟子にしようというつもりらしい。
確かにこんな建築物をインドにあちらこちら建てているカルナを見れば、彼がクー・フーリンやディルムッドの様な人物である事はスカサハには容易に想像がつく。
ならば、もはや弟子にするのに彼女にはなんの迷いもなかった。
「そんで、俺ら今、仲間探しながら伝説のラーメン作りやってんだけどさ、ぐっさんの力がいるわけなんだよー」
「!? 伝説のラーメン作り! 何その面白そうな企画! 話聞かせてよ!」
「あ、そっちに食いつくんやね」
そう言って、ディルムッドの言葉に目を輝かせるカルナに苦笑いを浮かべるクー・フーリン。
ひとまず、ラーメン作りや話の経緯を一通り話し始めるディルムッドはカルナにフィニアンサイクルでの霊草や魔猪の豚骨スープについて彼に詳しく話した。
ADフィンを若返らせた事、そして、深淵の海で取れたグルタミン酸たっぷりの第1の食材である霊草を手に入れた事など様々な事を掻い摘んでディルムッドはカルナに語る。
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