彼女の道は善意によって死へと導かれた
―――ふと、嫌な予感を覚えた。
それは二方向から感じた。一つはオリヴィエの行く先だった。或いは彼女の今後とも言えるものだった。超直感的な感覚はこの先の彼女の未来を感じ取っていた。まるでここからオリヴィエ・ゼーゲブレヒトの未来は滅び始めるのだ、と言わんばかりに。事実、オリヴィエのこの先の未来はゆりかごへの騎乗から暴走による死亡だ。そこに彼女の明るい未来はもはや存在していないのだ。だからこの先へと進めばオリヴィエの未来は終わるのだろう。歴史が正しいのであれば。
だがそれと同時に、不吉な予感をヴィルフリッドからも感じた。直感的にこのまま彼女を放置していけない、と、ヒーローセンス的なセンサーがビンビンと反応を示していた。不吉な予感とでもいうべきだろうか、このまま放置していると取り返しのつかない事態になる様な、そんな気がする。そう考え、足を止めて片手で帽子を押さえながらふむむむ、と声を零しながら考える。
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