第2話 執事の決断
子供扱いされて恥ずかしがっているのだろう。
けれど絶対的支配者であるアインズにやめてほしいとも言えずに黙って耐えていたに違いない。
「い、いえ。身に余る光栄です」
明らかに無理しているのが見え見えだ。
こちらを見もせずに更に顔を下に向けてしまったナーベラルに改めて謝ろうかとも思ったがこの様子では何度謝っても同じだろう。
話題を変えるべくアインズは咳払いをする。わざとらしいが仕方がない。
「では私はこれよりお前の出した案を活かすために具体的な方法を考えるとしよう。ナーベよ、お前は少し休んでおくが良い」
「しかし」
ナーベラルにもリング・オブ・サステナンスを与えているため、睡眠は不要である。
そう言いたいのだろうが、アインズはそれを遮る。
「命令だ」
「……畏まりました」
納得はしていないようだったが、それきりナーベラルは黙り込み、頭を下げて目を伏せた。
眠っているようにも見えるが、結局その後朝まで起き続けてたらしく、アンデッドの特性である<闇視>によって昼間と変わらないアインズの目には、ナーベラルの耳がずっと赤いままなのが見て取れた。
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