10:歓迎×一歩
それをアイズには隠してこの一年間、冒険者としての経験を積ませていたらしいが、中々上がらないレベルにアイズは大分イライラしていたらしい、どこかから聞き出したランクアップの条件を知って、さらにその条件を隠していたフィン達に激怒、危険なダンジョンアタックで死にかける目にあったらしい
なるほどなー、ランクアップって大変なんだな、きっとアスフィも実は相当な苦労を・・・いや、ちょっと待て
「え、じゃあもしかしてランクアップって今日の模擬戦みたいなことを何回もしなきゃいけないってことか!?」
命がいくつあっても足らんわそんなの!
「安心しろ、通常は十分に経験値を積んだ後に複数人のパーティを組んで、強者を打倒し高位の経験値を貯めるものなのだ、もちろんランクアップできなくとも通常の経験値も貯まるのでランクアップするための偉業が貯まるまでアビリティを上げつつ、それを繰り返すことでレベルを上げることになる」
それを聞いてホッとする
「よ、よかった、さすがに今日みたいなことを何回もやるのはキツい」
「重ね重ね、あの馬鹿がすまんな」
本当に申し訳なさそうな顔をしてこちらに言ってくる、別にリヴェリアのせいじゃなかろうに、なんかこっちが悪いような気がしてくる
「いやいやいや、でもおかげで新しいスキルが生えたからどっちかというと得した感じだから!!」
「そう言ってもらえると助かる」
「そ、そういえば俺ってば明日からどうすればいいんだ?そこら辺を全く聞いていないんだけど」
何か変な空気になったので無理矢理話題を変えてみる
「うむ、さっきこちらに来たのは実はそれを伝えるためにきたのだ」
随分と話は脱線してしまったがな、と苦笑するリヴェリア
「とりあえずカイトは明日の朝食が終わったら、フィンと一緒にギルドに行って冒険者としての登録をしてもらう、なに、簡単な書類手続きだ、一時間もかからんさ」
なるほどなるほど冒険者ってのはギルドのバックアップがあって初めて十全に活動できる、そのためにもギルドへの冒険者としての登録は必須であるとバイト中に仕入れた情報やアスフィから聞いた話で知ってはいるのだが・・・
「わざわざ、団長のフィンが付いてくるのか?」
「ちょうどギルドに用があるそうなのでそのついでだな、私もガレスも別でやることがある」
「な~る」
「登録が終わったら軽く二時間ほどダンジョンに潜ってみろ」
「え、いいの?」
普通はダンジョンに関する知識とかを得てから潜るんじゃないの?
「ああ、フィンが一緒なら上層ではよほどのイレギュラーが起こっても問題ない、要はダンジョンのお試し体験みたいなものだな、百聞は一見にしかずという奴だ、ただし二時間だけだ、それと帰ってきたらダンジョンに関する勉強会に参加してもらう」
あ、やっぱそういうのあるのね
「それと明後日からは午前中はガレスや他の者との訓練、午後からは私の座学に参加してもらう」
「あれ、ダンジョンは?」
「明日はお試しだと言っただろう、明日を除けばしばらくは探索無しで訓練と座学漬けだ」
まぁ、仕方ないか安全第一だしな
「了解だ」
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