16:誤解×前進
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《side:名無しの団長》
私はヘルメス・ファミリア団長の▇▇▇▇▇▇・▇▇▇▇ だ!!
何かモザイク的な物が入った様な気がするが気にするな、神々の言う所の設定上の都合という奴だ!
さて、そんな私だが現在、ありえなさすぎる目の前の光景に対して完全にフリーズ状態だ
え?全然フリーズしてない?
いやいや、このように思考していることさえ目の前の光景からの現実逃避なのだよ
で、だ。
私が何故フリーズしているのかというと・・・目の前で主神であるヘルメス様がアスフィに顔をボコボコにされたあげく吊るされていたからだ
「・・・おい、これはどういった状況だ?」
私の近くでその光景を遠巻きに見ていた他の団員に事情を聞いてみる
「ヘルメス様が金庫からお金をちょろまかして遊びの金に使ったそうです」
・・・全てを把握した
「な、なるほど、それでアスフィがあんなに怒っているのか」
アスフィはLv.2の時点でこのファミリアの将来を、いや次期団長として期待されるほどの優秀な冒険者だ
その腕と明晰な頭脳を買われて今ではファミリアの財政責任者を担っている
アスフィの計算された財政手腕のおかげでファミリアの収入はウナギ登り、しかし時たま我らの主神が金をちょろまかすせいでアスフィの完璧に計算された財政計画に綻びが生じたのだろう
「だ、団長~ た、たすけてくれ~・・・」
ヘルメス様が自分に向かって助けを求めてくる、自業自得だと思いつつもさすがに哀れみの気持ちが湧いてくる・・・いや、それ以前に主神だしな
「ア、アスフィ、ヘルメス様も反省しているようだし、もうその辺で・・・」
「では、次の遠征での団長の分け前から捻出を――――」
「てめぇ、こらボケ神もっと反省しろやぁ!!」
「裏切り者ぉ!?」
すまないヘルメス様、この次の遠征で儲けた金で高級娼館にいこうと思ってるんだ、殴られて吊るされるだけでアスフィの気が済むのなら耐えてくれ
「ア、アスフィ、等価交換といかないか?」
なにやらヘルメス様がささやかな抵抗を試みている、アスフィは物等で釣られる様な性格をしていないのは重々承知のはずだが?
「何とです、金庫からちょろまかした金を今すぐに倍にして補填するというのなら降ろしますが?」
「ば、倍はさすがにちょっと・・・でもこの情報は中々のものだぜ?」
そこでヘルメス様がニヤリと笑った・・・逆さに吊るされた状態で顔が腫れてなければ様になっていただろう
「いや、俺が娼館で手に入れた情報と――――オボボボボ!?」
「なるほど、私達が血を流し、汗水流して稼いだお金を娼館に使った・・・と」
ちなみに逆さ吊り状態であるヘルメス様の頭のすぐ下には水の入ったでかいバケツが設置してあり、アスフィの作り出した力のいらない魔道具の滑車と連動、アスフィの意思一つでヘルメス様が上下して水責めも出来るようになっている
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