ハーメルン
ブレイブウィッチーズ 星降る夜に
第3話 例え、報われずとも 後編


「先ほど撃滅した大型ネウロイですが――本体を倒しても小型の方は残ったそうですが、大方殲滅が完了したとのことです」
「そうか。隊員達は?」
「ひかりさんが怪我をしましたが……ジョゼさんの治癒魔法でなんとか無事みたいです。帰投も終わって今は医務室で眠っていますね」
「それはよかった」

 ほっと一息。中々の強敵みたいだったから、皆が無事で何よりだと思う。
 その安堵に任せて、行儀が悪いが机に頬杖をつく。
 わざわざかしこまって聞く必要もあるまい。
 だってそんなものだ。

「……で、悪い知らせの方だが」
「……そうですね」

 ため息をつくサーシャ。
 ほんとうのほんとうに憂鬱そうだった。こんな表情になるのは彼女にしては珍しい。
 何かがあったのだろう。

「……先ほど、観測班が確認しましたが」
「……まさか」
「そのまさかです。ほんとうに、どうしたものか……」
「……クソったれめ……」

 苦虫を噛み潰したような表情でラルが舌打ちする。
 いつか、いつかその日が来るとは思っていた。
 でもそれが――まさか、
 まさか今日この日で。
 大型ネウロイ戦を終えた直後だなんて。
 何もかもを呪いそうになる。
 けれどそうしたところでどうにかなるわけではない。
 最後通告みたいな残酷さをもって、サーシャの口が動く。
 断頭台に登っていく死刑囚のような気持ちだった。
 ああ。

「――“グリゴーリ”に動きがあったそうです」

 終わりが、近付いてくる。

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