ハーメルン
NARUTOーIF STORYー『四龍宿す人柱力』
日向一族とのファーストコンタクト
『さて、九喇嘛のチャクラは引き出せないから俺の力を出す訓練しようか』
里から少し離れた森、そこが俺の修行場だった。
「それはいいんだけどさ、紅って九喇嘛から聞いた限りだと忍術とは違う力なんだよね?」
『まあ、俺の力はこの世界のどの力にも該当しないから、この世界に合わせて言うなら、俺が教えるのは「赤龍変化の術」って事にしといてくんない?』
簡単に説明すると、赤龍変化の術とは、紅の力をチャクラに練りこみ、それを身体に纏う術とのことだ。紅はこの状態を「赤龍チャクラモード」と呼ぶように指示した。
『まずは、ナルトは俺の姿を覚えてる?』
いや、あの特徴で覚えてない方が可笑しい気がする。目の色違うし、何よりこの世界の本の御伽噺に出てくる龍と全然違う特徴をしている。だって二本足で歩く龍って見たことない。
『それをイメージして、自分と同化させるように…』
俺の赤龍変化の術の修行はかなりの疲労を催した。気がつくと太陽が既に西に傾き始めていた。
『うん、やっぱり主みたいに上手くは行かないよね…。九喇嘛、少し休んだら螺旋丸の修行でもやる?』
『構わんが、何で螺旋丸なんだ?』
螺旋丸、それは四代目火影が尾獣玉を参考に作った修得難易度Aランクの高等忍術。一応、1年はそれの修行をしているが、未だに持続時間が心許ない。
『赤龍チャクラモードは近接格闘特化型の力なんだ。螺旋丸は汎用性が高い忍術だから多分相性良いかなと思って』
「何でもいいから休ませろってばよ、お前ら」
『『あ、ごめん(すまん)』』
コイツら、人のスタミナ考えてから物言えよ…。
結局、修行の時に赤龍チャクラモードに変化することは無かった。修行の成果があるとすれば強いて言うならば、螺旋丸の使用回数を増やすことが出来た。
だが、俺は思いもよらない形で赤龍チャクラモードを会得する事になる。
修行の帰り道、さっきまでの罵倒を避けるために人気のない場所を選んで家に帰ってる途中で、
『ナルト、何も言わずに上に隠れろ。それと気配を消せ』
九喇嘛が突然変な事を言い出した。丁度ここは森の中だったので俺は木の上で息を潜める事にした。あ、一応忍具は構えてるよ?
すると、自分の前方から知らない額当ての忍びが小さな女の子を連れて歩いてきた。でも、何で複数人?護衛か何かかとも思ったが、女の子は両手を縛られて歩かされてる感じだった。
『あの額当ての忍び共は霧隠れの連中だ。それと、あの少女のチャクラ、お前気がついただろう?』
ああ、忘れない。偶然か必然か、この少女のチャクラは今朝ぶつかった少女と同じものだ。同じ里の仲間だし助けたい。でも、
『実力に自信が無い、か?実戦はぶっつけ本番になってしまったが、実力的にお前は既に上忍近くに来てると儂は思うぞ?』
『右に同じ』
九喇嘛と紅からお墨付きも出た。なら、四の五の迷うのはもう止めだ。あの子を、助ける!
俺は女の子を取り囲む忍びの1人に苦無を投げつける。
「!?誰だ!!」
まあ、当然苦無は弾き返されたけど。でも、これで隙ができた。
「おい!日向のガキがいねえぞ!」
「どうなってんだ!?さっきまでここに…」
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