ハーメルン
ウルトラマンカイナ
特別編 ウルトラカイナファイト part2


『……! あ、あれはッ!』
『ほう……どうやら我の見立て以上に、酔狂者は多かったようだな』

 否、それは星ではない。人の形を持った、希望の輝き――ウルトラマンであった。

 彼らは皆、弘原海という男を知るが故に。自分達に向けて発信されたサインが「イカロスの太陽」によって生み出された偽物であると知りながら、その覚悟に報いる道を選んだのである。

「お、おい見ろよ、あれ……!」
「あぁっ、ああ……ウ、ウルトラマンだ……! あの時、地球を救ったウルトラマン達だぁっ!」
「すげぇ……! こんなことあんのかよッ! 今まで地球を守ってきたウルトラマン達が……今度は、全員纏めて来てくれるなんてッ!」

 両手を広げ、空の彼方から飛来する5人の巨人。この星に暮らす誰もが知っている、その勇姿が再び露わにされた瞬間――絶望に包まれていた人から、爆発的な歓声が上がるのだった。

「あれは……!? カ、カメラ! カメラ向けて、早く! せ、世界中の皆様、この中継をよくご覧ください! あの5人のウルトラマンが……皆様も私も、よく知っているあのウルトラマン達が、帰って来たのですッ! この地球の希望は、ウルトラマンカイナだけではなかったのです! 我々はまだ、絶望するには早過ぎたのですッ!」

 BURKの完敗。
 カイナの窮地。
 その光景をただ映像で見ていることしか出来ず、滅びに向かうしかないのかと打ちひしがれていた世界中の人類は、かつて地球を救った救世主達の再来に希望の光を見出している。

 聞こえずとも、その歓声を肌で感じていた5人のウルトラマンはやがて、半壊した東京の戦地に勢いよく着地するのだった。衝撃によって噴き上がる土砂が天を駆け上り、大空に巨人の来訪を報せている。

『お、お前達……!』

 未熟だった6年前のカイナよりも、さらに若い5人の後輩ウルトラマン。その背中は「1年間の地球防衛」という大役を経て、カイナの想像よりも遥かに逞しく成長していたのである。
 今この場に集結した6人のウルトラマン達の中では、最年長であるカイナも思わず息を呑んでしまう。それほどまでの「進化」が、「後輩達」のオーラに現れているのだ。

『数だけ揃えて、互角に持ち込めたつもりか。……やはり若造だな、実に浅はかだ』

 そんな若獅子達の気迫を前にしても、テンペラー軍団を率いる首魁は全く動じていない。彼が従える5体の怪獣も、美味そうな獲物が増えたと喜んですらいる。

 ――6対6。この状況に至り、地球の命運を賭けた最後の死闘はようやく、第2ラウンドへと移行したのだった。

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