救出作戦2
同時刻 市街地 アーク・ローダ上等兵。
欧州方面軍歩兵部隊と61式戦車小隊は市街地に完全に閉じ込められてしまった。
「隊長、援軍は来ないのでしょうか?」
「来る、必ず援軍は来る。それまで堪えるんだ」
同期の奴が隊長に援軍を聞いてるが無駄な努力だろうに。
「宇宙も駄目、地上も駄目。俺達がジオンに勝てる訳が無いぜ」
「おいおい、噂を聞いた事無い訳じゃ無いだろ?連邦もモビルスーツを実戦投入してるってさ」
「噂は噂だぜ。一度も連邦のモビルスーツなんて見た事が無い。戦場に居るのはザクとグフだけだ」
諦め…だろうな。此処まで生き残れたのが不思議でなら無い。
「リジーナを家の屋根に設置するんだ。モビルスーツを此処で潰すぞ!」
「「「了解!」」」
別の場所には対MS特技兵がリジーナの設置に掛かる。あんな対戦車ミサイルをモビルスーツ様にアップグレードしただけで勝てるかよ。
「そう言えば、シュウの奴生きてんのかな?」
「シュウ、同期の奴か?」
「ああ、身体のG耐性が無駄に強い奴でな。生きてれば今でもセイバーフィッシュに乗ってると思うけど…」
「宇宙…厳しい所だよな」
宇宙でジオンを食い止める事が出来なかったから地球侵攻を許したのだ。生存は絶望的だろうと考える。その時だった。市街地に多数の爆発が起きる。
「敵襲!敵襲!ザク1機来るぞ!戦闘配置!」
「1機だけだと!舐めやがって、対戦車ミサイルを食らわせてやる!ジャン、ついて来い!」
「モビルスーツの相手は特技兵に任せれば!」
「その特技兵はたった今ミンチになったよ!畜生め!」
俺達はビルの中に入り登る。
『ランサー3待つんだ。歩兵と戦車を先に行かせるんだ』
『ふん、奴等の武器でザクは倒せるもんか。此処は自分だけでやれます!』
ザクは市街地に入る。しかし、反撃は無い。
《やはりな。連邦兵に告ぐ!今直ぐ降伏しろ!嫌なら全員死んで貰うぞ!》
ザクはスピーカーで連邦兵に警告を出す。
『此方第2分隊配置良し』
『第4分隊リジーナ設置完了』
『此方も足元に着いた。やれるぜ!』
通信機からザクを倒す為に配置に着く仲間の声が聞こえる。
「第8分隊ビルの上に来た。ザクの頭は任せろ」
「うへ、ザクを間近で見るとかヤバすぎだろ」
そして、通信機からの合図を待つ。
『よし、今だ!頭を潰せ!』
「了解!くたばれ一つ目野郎!」
此方に気付いたが最早手遅れだ。対戦車ミサイルは真っ直ぐに一つ目に向かって行く。そして、次々と対戦車ミサイルや対MSミサイルが飛んで行く。関節部を的確に破壊して行く。ザクはゆっくりと倒れる。
「よっしゃあ!ザクが何だってんだよ!」
「アーク!不味いぞ!歩兵と戦車が来るぞ!」
そして市街地戦が本格化する。61式戦車がマゼラ・アタック戦車を破壊。味方歩兵部隊が瓦礫の下敷きになる。ビルの上から敵歩兵部隊に対し手榴弾を投げ込む。
『モビルスーツ来るぞ!警戒!警か』
ビルの一角にザクマシンガンが撃ち込まれる。
[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/3
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク