12 体調管理には気を付けろ!
普通じゃないクイズだとは思っていたが、同時にシャーリーは戸惑ってもいた。
(何で……何でニーナがルルのことをそんなに知ってるの?私だって、私だってルルのことを沢山見てきたはずなのに分からない何て)
この心の声をルルーシュとカレンが聞けば「いや、それが普通だから」と訂正してくれただろうが、生憎と心の声なので二人には聞こえていない。
しかし、何だかんだで目敏いミレイはシャーリーの顔を見て彼女が悩んでいるのを悟った。
「どうやら、迷っているようね、シャーリー」
「会長……え?私が迷っている?」
「ええ。司会の立場の私が選手に助言するなんて間違ってると思うんだけど、少しだけ言わせて貰うわ。熊さん。大丈夫ですか?」
「良いでしょう、許可します」
「ありがとう、熊さん。さて、シャーリー」
優しくも厳しい顔になり、ミレイは続ける。
「何でずっとルルーシュのことを見てきたあなたがニーナに負けたのか……それは覚悟がなかったからよ」
「覚悟?」
「ええ。自分の好きなものには素直でいるという覚悟よ」
その言葉に、シャーリーはごくっと唾を飲む。確かに、自分はルルーシュのことがずっと好きだったのに、行動に移さなかった。そのツケが今になって回ってきたのかもしれない。
項垂れるシャーリー。
一方で
「いや、覚悟なんて関係ないから。そんなもんがあろうがなかろうが、人のスリーサイズ何て分からないから」
「というか、何に感銘を受けてるんだシャーリーは。今の会長の言葉ペラッペラだぞ。コピー用紙より薄いぞ」
カレンとルルーシュは突然始まった寸劇にツッコミまくっていた。
しかし、そんな二人を無視してミレイは続ける。
「シャーリーまだ遅くはないわ。あなたの本当の気持ちは何だったの?思い出して」
「わ、私の……本当の気持ちは」
顔を赤くするが何も言えないシャーリー。それを見て再びミレイは笑う。
「無理はしなくて良いわ。例え今は無理でも後で出来るようになる。絶対になれる。嘘じゃない。今からあなたは今までのシャーリーじゃないわ。今日からあなたは
ガン○ムよ」
「「何でだぁーーーー!!!!!!」」
思うところはあったが、黙って寸劇を見守っていたルルーシュとカレンだが突然の展開に流石に横槍を入れた。
「ちょ、ちょっと邪魔しないでよ、ルルーシュ、カレン」
「うるさいわよ!文句を言うなら自分の言葉を見直して下さいよ!良い話の雰囲気出してたのに、何でそこでガン○ム!?意味わかんないんですけど!?」
「いや、気持ちは分かるよ?確かに、困ったらガン○ムやれば人気出るっていう考えには確かに俺も同意できない」
「お前が言ってるのは視聴率の話だろうが!話が拗れるからお前は黙っていろ熊!」
「私も思うところがあってね……来週からスーツ週間を始めようと思ってるの。一週間だけ生徒はリクルートスーツかモビルスーツを着ないと登校できないってね。面白そうでしょ?」
「それってスーツはスーツでも全く違うもんだろうが!!!」
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