ハーメルン
とある海賊の奇妙な冒険記
主人公日記 十ページ目

 ¥月い日

 何となく予想していたが、オレの懸賞金が上がっていた。1億上がって3億になっていた。ちなみにユースタスは5000万上がって2億1500万に。
 青雉と戦った事は新聞には載っていないが、少なくとも海軍の間では知らされていると見て良い。これから遭遇する敵のレベルも高くなる事だろう。クルー達も先日の事があったからか、喜ぶのではなく気を引き締めていた。……まぁ、今のところは好きにさせとこう。


 ¥月ろ日

 青雉と戦っていた時の事を思い出して、ふと気になった事があった。それは、ユースタスの攻撃が何故ロギアである青雉に当たったのか、だ。
 ユースタスの能力は武器……というよりも金属を引き寄せたり突き放したりする能力だ。武装色の覇気を使ったのかと思ったが、そのような気配はしなかったし、オレが使っているのを見て驚いていたようにも見えた。だから、奴が何かしらの技をしたのでは無く、オレが……オレのスタープラチナが何か影響を与えたのではないか。

 そう考えてメアリーに相談すると、その可能性は大いにあると言っていた。それどころか、何か掴んだのか『キッドの攻撃が当たった理由が分かったら、戦力アップに繋がるかもしれない』と言っていた。そしてその事についてはこっちが調べるから、オレはスタープラチナを自然に操作できるように練習しておけ。色んなモノに手を出すよりも、一つのことに集中してた方が良いから、とも言っていた。
 能力についてはメアリーの方が詳しいので、オレはその助言に従ってスタープラチナの訓練に勤しんでいる。ギンに手伝って貰いながら。


 ¥月は日

 オレとスタープラチナ。どちらかが動くと片方の動きが悪くなる。単純な作業……ラッシュなどは問題無いが、複雑な動きをしようとすると途端に隙が増える。これじゃあ大将クラスに通じねぇな。
 何か良い案は無いだろうか? そう思っているとメアリーからの指摘が入った。どうやら、意識する事自体良くないらしい。そう考えている時点で、スタープラチナを……オラオラの能力に振り回されている、と。

 良く意味が分からなかったので、実践してみるとメアリーが言って……すれ違いざまに下着のシャツだけを抜き取りやがった。少なくとも、以前CP9と戦った時は、こんなに自然に出来なかった筈だ。そう思って聞くと、どんな能力でも使い方次第であり得ないような事もできる。そして、その域に至るにはできて当たり前だと思う事だと言っていた。メアリーは、日常の生活の何気ない生活でも使い続けてここまで至ったらしい。それにしてもレベルの上がり方が半端ないが……。そう思って聞くと、こういう能力の使い方を考えるのは得意、というか好きだと言っていた。見本となる知識もあるとか……。

 それで、結論を言うとオレも常日頃から使って慣らすべきだ。その為の第一段階として……キャベツの千切り。新聞の書写。折り紙を命じられた。……本当に強くなれるのだろうか? 思わずそう尋ねると、基礎の戦闘能力は親父に鍛えられているから、そっちを鍛えてもあまり意味が無い。スタープラチナがオレの体と同じくらい動くように――動かす、ではなく動く、がミソらしい――精密かつスピードを鍛える為に今できるのはこれくらいだと言われた。船の上で出来るのはこれくらいだと。それと、気絶しない程度にスタープラチナを使うようにとも言われた。持続率を上げるのと、やはり慣れる為にも必要な事らしい。

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