主人公日記 二ページ目
○月#日
あの女狂ってやがる。
昨晩オレを殺そうとしたメアリーだが、オレを殺そうとした動機はオレが食ったあの果物を取り戻すため、らしい。いや、もうオレの腹の中にはねえだろ。サイコパスかよ。色々と怖いので、現在縄で縛って吊るしている。親父は元気があってよろしいと笑っているが……ふざけんな。
親父に海軍に突き出さないのか? と聞いた所、面倒くさいしオレが行ったら面倒なことになる、と言っていた。物臭過ぎるだろ。
オレが不満そうにしていると、男なら女の夜這いくらい受け止めろって言いやがった。とりあえず今日も飯を作ってやらん。
○月&日
相変わらず泥棒やらトクテンがどうのこうのとメアリーが煩いが、今日は一つだけ発見があった。
どうやら、オレが食ったあの果物は悪魔の実と呼ばれる希少な代物らしい。
超常的な力を得る代わりに海に嫌われて一生カナヅチになるとか。もっと早く知りたかったぜ。
しかしそれ以上に納得いかないのは親父だ。
吐き気をコントロールできたんじゃないのか! っていきなり拳骨してきやがった。迎えうった拳がいてえ。というかゴインってなんだよゴインって。人の体から出て良い音じゃねえよ。
それになんだよ吐き気のコントロールって。酒飲みまくっているお前がコントロールしろよ。
あと、一応オレの妹にあたる存在Xよ。何故オレを見て吐けるの? って聞く。
オレは赤ちゃんか何かか?
○月¥日
メアリーがようやく、オレの暗殺……というか、オレが食った悪魔の実を諦めた。それどころか一転して馴れ馴れしくなった。うざってえ。何が「おにいさま~♡」だ。拳骨したら吐き気するとか。いや、大袈裟だろう。
だが、一つだけ役に立つ情報をこいつが持っていた。それは、オレが食べた悪魔の実について。
オレが食った悪魔の実は、ありとあらゆる生命力を見る事ができ、触ることができるらしい。どうやらオレが見ていたモヤモヤは生命力だったようだ。
親父にダメージを与えることができたのも、この悪魔の実で生命力に直接ダメージを与えたからだとか。この力なら、ロギアとやらにもダメージを与えることができるとのこと。
しかし、この悪魔の実の本質はこれだけではないらしく、修行すればさらに色々なことができるらしい。
それを聞いて良い拾い物をしたと思った。この悪魔の実があれば、親父の浪費癖に悩まされずに済む。今は大丈夫だが、こう毎日バカスカ酒を飲まれていたら生活できなくなるからな。
オレがそう言うと、メアリーは微妙そうな顔をして「もっと鍛えて将来に備えないの?」と言われた。よく分からん。
それはそれとして。
横で話を聞いていた親父が珍しく真剣な顔をしていたのが気になった。そんなに酒をセーブされるのが嫌なのか?
○月@日
どうやらメアリーは将来海賊になるそうだ。17歳……つまり13年後には偉大なる航路に入って、ひとつなぎの大秘宝を見つけるとのこと。
四歳で既に未来設計図を描くとか……この世界の子どもは凄いな。
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