主人公日記 二ページ目
そんな風に感心していると、親父がどうせならお前も行けと言われた。ちょっと意味が分からない。
確かにワンピースは興味あるが、何も海賊にならなくても良いじゃないのか? 冒険家とか探検家とか。
そう尋ねると、ワンピースを探すと海軍にしょっ引かれるとのこと。ヤバいな、海軍。宝見つけるのにも許可がいるのか?
それにしても海賊ねぇ……オレは人様に迷惑をかけたくないんだけどな。
○月:日
メアリーがうるさい。
親父の言葉を真に受けて「私が船長だから!」と騒いでいた。なんだよ最悪の世代って。物騒だな。
それと、これからも定期的に森の奥に放り込まれることが確定した。
オレが食った悪魔の実の制御のためらしい。あと吐き気。もう吐き気は良いよ。
悪魔の実の力は強大で、暴走したら大変な事になることもあるらしい。しかもオレが食ったのは生命力に関係するもの。何が起きるか分からない。
理由は分かったが、五歳児にすることじゃないと思う。何処に訴えれば良いのだろうか?
あと、メアリーもこの修行に参加するらしい。私の力見せてあげるとか言っていたが……不安でしかない。
○月*日
不安が的中した。メアリーが既にグロッキーだ。
というか、こいつの行動が色々とおかしい。
「ソル!」と叫んで走り獣に気づかれたり、「シガン!」って叫んで突き指して痛がったり、はてには巨大ゴリラに殴られそうになって「テッカイ」って叫ぶだけ。死にに来たのだろうか。今は話が違うってブツブツ言いながら、オレが焼いたワニ肉に齧り付いている。
何処か安全な場所を見つけないとな……。
○月+日
この森はおかしい、とメアリーが言い出した。
そんなの当たり前だろと言うと、そういうことじゃないと何時になく真剣な声で言った。
なんでも、ここに居る馬鹿でかい猛獣たちは、本来ならカームベルトって所にある島に生息する化け物で、最弱の海と言われる東の海に居る筈がない。
海軍が気が付けば駆除しに来るレベル……らしい。
……なんでこいつがそんなこと知っているんだろう。
そして、それとまともに戦えているオレもおかしいらしい。
思わずお前が言うなと叫んでしまった。
というか、おかしいのは今更だろと思うオレは手遅れなのだろうか。
○月$日
原因は親父だった。
何でも、オレを鍛えるためにメアリーが言っていた島から何体か密漁して来たとのこと。
さらっと生態系壊してやがった。
海軍には内緒にな? とウインクした時は本当にイラっと来た。
しかし聞きたいことがあったオレはグッと堪えて、オレの体の異常性について聞いてみた。すると親父はあっけらかんと「知らん」と一言。
ただ、母さんも生まれつき体が丈夫だったらしくその辺が遺伝しているんじゃないか? と言っていた。いや、オレの母さん一体何者だよ……。
○月・日
最近、メアリーがオレの事を妙なニックネームで呼び始めた。森に放り込まれた時くらいだろうか? 何度オレの名前はジョットだと言ってもニックネームで呼んでくる。相変わらず変な奴だ。
それと親父がオレを洗脳しようとしてくる。昨日オレが言った海軍入隊発言が原因らしい。
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