主人公日記 六ページ目
■月A日
日記を新しく買う羽目になった。そう愚痴を零すと、クルー全員から「命が助かっただけでも良いだろ!」と言われた。
さて、三日前の傷も癒えたので日記再開だ。
そう言えば、メアリーに航海日誌も書いてくれと頼まれた。それをオレは断ってメアリーに書かせることにした。いや、だってこのままだとアイツすることが何も無いし。
それにしても海軍にはあんな危険な奴が居るのか。少しでも海賊の気があれば、予め根絶やしにする……と。何とか退けたけど、もっと強くならないとな。覇気が使えても熱いものは熱いし、能力の発展に着手しなければ。
しかし、何も悪い事ばかりじゃない。
オレ達が求めていた船と仲間が一気に解決した。三日前のあの戦いでメアリーを勧誘した海賊たちだが、どうもオレ達と同じように最近海に出たばかりらしい。
島で真面目に働くよりも、夢を求めて船に出た。そんなアホな……しかしオレ達と同じ志を持つ彼らは何時しか気が合い、一つの海賊――クルセイダー海賊団(メアリー命名)となった。皆カッコいいと喜んでいた。
今では立派な船に海賊旗も掲げている。ようやく海賊らしくなってきた。
■月B日
先ほど、別の海賊船に遭遇して戦闘になった。
少し意外だったのが、船員たちが結構戦えることだった。オレがあのマグマ野郎と戦っている時は一目散に逃げていたのに。そう言うと、普通の海賊だったらアイツとは戦わないと呆れられてしまった。
それと、ギンは完全に体調を取り戻した。オーラを流し込んで生命力を底上げし続けたおかげで、前よりも動きやすいと言っていた。
ただ、最近ギンがオレ達と距離を取ろうとする。
疑問に思っているとメアリーが「仲間になりたくなったんじゃないの?」と言っていた。
だったらもう一度誘おうとすると、まだ前の海賊団に未練があるみたいだからそっとしておけと言われた。
そういうモノなのかねぇ。
■月C日
ギンが血相を変えて小舟で飛びだして行った。
理由は新聞に書かれていたとある海賊団のことだ。
クリーク海賊団とやらが島一つを襲って戦力を強化し、暴れているらしい。さらに海上レストラン・バラティエに報復しに向かっているとギンが言っていた。
ギンはそれを阻止しに行った。自分を救ってくれた恩人の大切な場所を守るために。相変わらず義理堅い。
という訳で、少し寄り道することにした。皆もオレと同じ気持ちみたいだったし。
■月D日
ギンが仲間になった。もう未練は無いらしい。
改めてオレの船に乗るからか、これからは船長と呼ぶとのこと。
それと、クリークたちは全員縄で縛って、オレを追って来たマグマ野郎に押し付けた。大量に溶岩をぶっ放して来て一苦労だったけど。
追って来なかったので、クリークを先に処理したのだと思う。数は多いからなクリーク海賊団。
で、ギンの仲間入りを祝して現在進行形で宴をしている。メアリーはマグマ野郎から一刻も早く逃げるためにさっさと偉大なる航路に入りたいと言っていたが、今では酒に呑まれて一緒に騒いでいる。
さて、オレも参加するか。
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