halo work(3)
『いかがされました?』
こちらの観察する視線に気が付いてしまったようで、柔らかい笑みを浮かべてこちらに近づいてくる。何でもないと伝えると、ちょっと苦笑を浮かべて元の場所に戻っていった。そして、どうも落ち着かないまま少し経った頃、彼女が笑みを浮かべてコーヒーを運んできてくれた。
『お待たせしました。レギュラーコーヒーです。フレッシュと砂糖はお好みでどうぞ』
ありがとう、とお礼を言ってから、一口目を何も入れずに味わう。うん、コーヒーはすごくおいしい。だが、彼女がいるからか、より一層おいしく感じられた。ただ彼女、所作がベテランの域なのに、今日がアルバイト初日なのだとか。店を出る際にすごいですねと褒めたら、照れくさそうに笑みを浮かべていた。
『そういっていただけると嬉しいです。もしコーヒーがお気に召しましたら、足を運んでください。お待ちしています』
…下世話だが、彼女がいることだし、しばらくはこの喫茶店に通おうと思う。
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