ハーメルン
僕が響になったから
Meal drink(1)

 まぶしい朝日で目が覚める。昨日はお酒をたらふく飲んで布団に入ったけれど、全くお酒が体にのこっていない。というか、今までお酒を呑んだ次の日は二日酔いだったのに、この体は逆にすごく調子が良い。なんというか、響ボディはお酒と相性がいいようだ。

 だけど、ちらりとテーブルの上に視線をやると、お酒がほとんどなくなってしまっている。残っているのはマッカランとミードとアマレットだけだ。響なんかは完全にすっからかんだ。ま、お酒に関しては通販で買えるから、バイト代が入ったら一本仕入れようと思う。あとは響っていうとロシアのイメージがあるから、ウォッカも手に入れて飲んでみよう。

 まぁ、それはそうとして、今日もアルバイトなわけだからさっさと支度を済ましてしまおう。洗面台の前に立って顔を泡で洗う。そして化粧水と保湿液で下地を整えて、薄く化粧を行う。ピンクリップに睫毛たっぷり。そして今日の髪形はポニーでいくとする。うん、よし、可愛い。

 そして、服はパーカーにショートパンツ、そしてキャップにニーソというラフな格好で整える。うん、ちょっと活発そうな響だね。これもまた好みだ。ということで準備が終わったけれど、アルバイト開始まではまだ少し時間がある。もったいないので、外に出て少し散策をしてみようと思う。



 久しぶりの散策をしているけれど、朝はやっぱりやっている店の数が少ない。行きつけともいえるパン屋は流石に毎日いくと飽きるし、あとはコンビニぐらいしかやってない。うーん、と悩みながら歩いていると一軒店がやっていた。
 ジュース、しかもフレッシュジュース屋という場所だ。俗にいうジュースバーというやつらしい。

「おはようございます。お勧めってありますか?」
「おはようございますー。そうですねー。こちらのケールやキウイなどが入っているミックスがおすすめです。ただ、朝食の代わりをお探しでしたらスムージードリンクもお勧めできますよ」

 ほほう。スムージードリンク。男の時は飲んだ事はなかったけれど、聞いたことはある。

「それじゃあ、スムージードリンクをお願いします」
「畏まりました。それじゃあ600円になります」

 600円。結構高いなと思いながらも、お金を店員さんに渡す。

「それでは少々お待ちください」

 店員さんはそういうと、目の前で野菜や果物をジューサーに入れてスムージーを作る。おお、これは凄い。そして、出来上がったものをコップに移し替え、僕に手渡してくれた。

「お待たせ致しましたー。グリーンスムージーです」
「ありがとうございますー!」

 僕はそう言うと受け取ったジュースを早速頂く。うん、臭みもないしすごく飲みやすい。むしろ、甘さとちょっとした酸味が癖になる味だ。うん、ここもちょっと贔屓にしよう。ただ、ちょっと高いから毎日は無理かな。



 ベンチに腰かけてスムージーを飲みながら朝の街を観察していると、ふと、見覚えのある顔が僕の瞳に写った。確かあれは、数日前に川から引き上げた男性じゃないだろうか。あれから問題なく家に帰れたようだけど、風邪とかはひいてないだろうか?ちょっと気になる。ま、とりあえず元気かどうか声を掛けてみよう。

「お兄さん、元気かい?」

 小走りで男性に追いつくと、横から声を掛ける。男性は驚いていたけれど、私の顔をみるやいなや、笑顔を浮かべていた。

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