ハーメルン
僕が響になったから
halo worlds

 有言実行とはこのことで、すみれさんの家からまっすぐ自宅に帰ってからすぐに、部屋の掃除と整理を行う。それこそ部屋の角からクローゼットの奥にいたるまでの荷物をひっくり返して、だ。

 なお、汚れるといけないので髪の毛はポニーテール、そしてTシャツに短パンというラフな格好だ。うん、まぁ、これはこれでシンプルで可愛い。様々なポーズをとって一通りシンプル響ボディを楽しんだあと、本格的な掃除へと移る。

 まず、いたるところに放置されている男物は分別しながらゴミの袋へと叩き込む。何せ使う機会なんてほとんどないからだ。ただ、フリース類は寝具として使うから2着ぐらいは残しておく。あと、防寒着のB-3ジャケットはオーバーサイズなのだけれど、着ると暖かく、なおかつ可愛かったので残しておくこととする。
 趣味のロードバイクと、ロードバイクの工具関係は残しておこう。こいつらは新しいフレームを買った時に使えるからね。だけど、今まで使っていた男性用のサイクルジャージは破棄だ。デザインはともかくとしてサイズが合わない。ま、程度のいいものもあるので、中古ショップにもっていってみるとしよう。
 他にも土方時代の仕事道具があった。安全靴、作業服、ヘルメット、安全帯、腰道具などなど思い出深い品物もあるけれど、廃棄、ないしリサイクルしてしまおう。結局仕事の道具なんていうものは使わなければ邪魔なだけだし、もし男に戻れたら安物でもいいから新しく買い揃えればいい代物だ。
 さて、ほかにはどうするか、と考えていながら手を動かす。とりあえず物量はそこそこ多いので、なかなかどうして時間がかかりそうだ。

 そういえば、すみれさんの部屋で、整理整頓以外に何かなかったかなと思い浮かべれば、匂いがあった。女性らしい柔らかな匂いというのか。なんせ、この部屋はやっぱり男臭さというものが染み付いてしまっている。外から帰ってくると、俗にいうと汗臭さというべきか、そんな香りが鼻につく。そこらへんをどうにかしないと服にも(にお)い移りする…というか実際は少ししてしまっているだろう。整理が終わって、部屋の芳香剤を変えたら服をクリーニングに出すとしよう。

 それはともかく、手を動かそう。お、これは硫黄島の自衛隊で売ってるTシャツじゃないか。同僚が硫黄島に行ったときに買ってきてもらったものだ。…これはなかなか入手が難しいのでとっておこう。で、他のシャツやパンツといった男物の下着類はすべて捨ててしまおう。うん、クローゼットの中は少しすっきりしてきたね。

 あとは、と考えていると、汚い玄関が目に入る。靴は散乱しているし、砂とか外から引っ張ってきたものも結構そのままだ、これはいけない。とりあえず新しく買った女性ものの靴以外は捨ててしまおう。どれもサイズが合わないしね。だけど、外出用にサンダルは残すとしよう。あとはロードバイク用のビンディングシューズもあったけれど、これはあんまり汚れてはいないので中古ショップに持って行ってみよう。うまくいけば1万ぐらいで売れるかもしれない。
 あぁ、あと自転車のヘルメットもあるけれど…エスワークスのヘルメットだからこれは手放したくないな。どれ、被ってみよう。ついでにオークリーのサングラスもかけてみよう。うん、案外サイズはいけそうだ。あとは見てくれなのだけど…。鏡はどこにあったっけな?

 …おお、サイクリスト響ここに見参だ。あ、うん、良い。しかも銀髪と青目が日本人離れしていて、この体でロードバイクに跨ったら間違いなくかっこいい。これでサイクリングロードでも走ったら、男性からは注目の的であろう。とりあえずヘルメットとサングラスはそのまま使えるというのはありがたい。あと揃えるのはサイクルジャージとフレームか…。

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