ハーメルン
僕が響になったから
What is your name?

 「私」が女性となって約1週間。今日は待ちに待ったアルバイトが休みの日だ。とはいっても起きる時間はいつもの時間であるし、顔を洗って化粧水をつけて、髪のセットをするローテーションを変えることはない。そして今日はせっかくの休みなので、買い物や散策のために外出する予定だ。

 なので、好みの服を選ぶとする。
 
 外せないのはニーソックスだろう。そして短めのスカート。絶対領域は響には必要だ。併せて袖なしのノースリーブYシャツ、色はベージュを合わせる。なお、下着は黒っぽいので少しシャツから透けているのが個人的ポイントだ。
 だけどそれで町を歩くのははしたないので、上から黒色のパーカー…フードに猫耳がついているけれど…を羽織る。これで歩いているときはパーカー姿の絶対領域が光る美少女、フードをかぶれば猫耳美少女、パーカーを脱げば脇を見せる美少女という私の好みを詰め込んだ服装の響が完成だ。あとは髪型だけど、パーカーを被る事があるからストレートにおろすとする。

 下着をシャツから透けさせるのは変態?何を言いますか。私はよしんば変態だとしても紳士…いや、淑女だよ。そして、鏡の前で服装をチェックして…よし、問題ないだろう。化粧も手慣れたもので、おめめぱっちり、唇ぷるぷる、肌はつやつやだ。

「うん、今日も一日、がんばるぞい!」

 鏡の前で小さくガッツポーズをして呟いてみたら私の心にドストライクだった。うん、よし、今日も一日が間違いなく頑張れる。あとは靴だけど…やっぱり編み上げブーツが僕の好みだ。ちょっと履くのがめんどくさいけどね。だけど、なんだろうか、拘束されてる感じがよい。

 そして、あとは外出前に燃料を一杯…よし。

 結局、燃料については保管と入手方法を…といろいろ考えて試していたら、発火の可能性が少なくて、玄関に置いておいても比較的においがなく、危険性も比較的少ない灯油に落ち着いた。なお、灯油を飲んだ後は全身からほのかにアップルの香りがするらしい。重油ほどとはいかないけれど、燃料を取った後の体の調子はやっぱり良い。そのおかげで疲れ知らずでアルバイトをしているためか、明るくて元気な女の子、と私の評判が結構よくなっていたりする。燃料様様だ。
 
 なお、ガソリンとハイオクも試してみたけれど、ガソリンはムスク、ハイオクはなぜかレモンのような香りがしたらしい。法則性とかまったく判らない。今後も色々と試してみようと思う。



 コツコツとブーツの音を響かせながら、朝の清涼な空気の中を歩いていく。3日見れば美人も飽きるというようなことわざがあったと思うけれど、まさにその通りで、1週間も街を歩いているとさほど注目はされなくなってきていた。うん、ありがたい。ただ、ちらちらとこちらを見てくる人はいるので、自分を磨くことは忘れないようにしようと決意を新たにする次第だ。

 なお、今日の外出の目的はもちろん家具だ。女性らしい色のものを狙っている。部屋をすみれさん宅のように女性らしい部屋にする感じだ。

 とはいっても、この体にはどのような家具が似合うだろうか?

 まず、色。この体自体が色白の銀髪青目という薄めの色なので、濃い目の色が部屋にあるといいのかなーとかは思う。黒で纏めた部屋に白の響が寛ぐ姿というのも良い。だけど、逆にピンクとかでもいいかとも思う。薄めのピンクの部屋でくつろぐ響というのもまた絵になる。そしてそれを自撮りすれば私の心が満たされる。そしてさらに体に磨きをかける。そして自撮りをすればさらに心が満たされる。うん、良い永久機関だ。

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