ハーメルン
僕が響になったから
halo work(2)

 朝目覚めて思ったことは、僕はやっぱり銀髪青目の美少女であるし、かといってここは僕の部屋である。つまり『やはり僕は美少女である』という事は覆らないという事実だった。

 流石に3日変化がないということは僕はもうこのまま女の子の体なのだろう。

 若干ショックではあるが、仕方ない。昨日決めたように今日はアルバイトの面接に応募しようと思う。既にアタリは付けていて、面接と採用決定は即日と書いてある個人営業の喫茶店を2~3ピックアップ済みだ。今は朝の6時。お店の営業時間が10時ごろスタートということなので、そのぐらいに電話をしてみようと思う。
 
 とりあえずは昨日買った服の中から、そこそこカジュアルでそこそこ清潔感のあるものを選ぶ。上はベージュのフリル入りのシャツに黒のカーディガン、下はカーキのフレアスカートとニーソックスという服を選ぶ。…まぁ、正直僕の好みというだけだ。美少女が自分の好みの服装をするというのは少し楽しい。

 髪型については、僕は女性の髪形の知識などないし、長いままでは邪魔という観点からポニーテールにしてある。うん、我ながら似合っていると思う。

 あとは化粧はしないけれど、男ほどではないがうっすらと産毛が顔に生えているので軽く剃刀を当てておく。そして洗顔と保湿を行い、それなりの身だしなみを整える。

 これらを決めるだけで2時間ほど時間がかかってしまった。なるほど、女性というのは時間がかかる生き物だ。

 あとは忘れずに男の体の時の仕事であった土方仲間に、もし男の体に戻れた時の保険という意味もかねて『医者いったら入院って言われた。しばらくは無理だわ。声だせないからラインで申し訳ない』とラインを送っておく。
 実際問題、土方なんてのは日雇いの仕事なので一人ぐらい消えたって実は現場は進む。『わかった。元請けにも伝えておく。復帰するときまた連絡くれー!お大事にな!』とラインの返信も来た。

 これでしばらくは安泰だ。


 ある程度の身だしなみが出来たところで、朝食の準備をする。幸いにして味覚の変化は特に無かったから、冷蔵庫の物をそのまま調理して食べている。
 
 今日の朝食は白米、みそ汁、めかぶ、納豆といった具合だ。ほっかほかのごはんは凄く美味しい。ただ、この体になってから食べる量が明らかに増えているのが気になる点だ。水の上に立てるという時点で色々勝手が違う体なのだろうか。もしかすると燃料である重油が必要なのだろうか。と色々気になるところはあるものの、どれをとっても不明で解決策が特に無いので、調子が悪くなったり、問題があるまでは放置しようと思う。

 うん、ほら、今日もごはん2合をペロリだ。今までの男の体でも朝は1合食えれば御の字だったのに、この変化はなかなかの物だと思う。そういえば艦隊これくしょんのアニメとかでは結構皆食事をたらふく食べていたので、艦娘という存在は食料を大量に必要とするのかもしれない。



 9時30分になったので一度喫茶店に連絡を入れてみたところ、朝のうちはまだ暇だということで、10時すぎから快く面接を行ってくれる運びになった。電話口でのマスターは少し初老の男性というイメージだったが、実際に店舗に足を運んでみるとイメージ通りの老紳士がカウンターに立っていた。

「初めまして、先ほど連絡を入れました工藤響と申します」
「これはこれは、可愛らしい。とりあえずコーヒーをどうぞ」

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