ハーメルン
【魔を滅する転生○】シリーズ外伝噺集
ドラゴンボールZ【魔を滅する転生龍】っぽい噺――クウラを斃せ ブルマ達は旅の宇宙(そら)

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 重力に関してはまだったりするが、呪霊錠の効果は既に表れているからキツい三人がナメック型宇宙船内をドスドス歩く。

「うぎぎ、本当にキツい」

「は、はい。歩くだけでも全開でいなきゃならないなんてぇぇっ!」

「これで大の字になって寝れるまで慣れれば、今現在の全力が二分の力で出せるとか言ってたが……」

「な、慣れますかね?」

 クリリンは悟飯の問いに答えられなかった。

 これから先、呪霊錠だけではなく高負荷重力修業も待っている。

 果たして、ユートに言われた戦闘力十万に達するかどうかさえ判らない。

「本当にいけると思うか? 戦闘力十万とらや」

「戦闘力が三千にも満たない僕達の全力だとはいえ、それが二分で出せるというなら相当なパワーアップにはなります。それに重力を個人で発生させる腕輪……ブリーフ博士からすれば、これってとんでもない技術らしいですが、これで高負荷重力下修業を出来るなら或いはといった感じです。しかも本来の一ヶ月かそこらではなく、これまた不可思議技術の塊のダイオラマ魔法球により、一日が何と三十日になりますからね。つまり、三十倍の日数が使えますから二年以上の修業が可能となります」

 悟飯は【偉い学者さん】になるべく、ユートからの勉強をうけていたからか、これらが科学技術のみを使ったモノではないと薄々、気付いてはいた。

 尚、ユートは麻帆良学園都市や凰華女学院分校などに教師として赴任、教えた経験が活かされて随分と判り易いと悟飯は絶賛する。

「まあ、何処かの誰かみたいに一ヶ月で十倍強くなれ……然も無くば死ねと言われるよりは低い難易度だと思います。クリリンさんも悟飯君もまだ伸び代はあるんですから」

「ルーシェさん……」

 聖衣を纏わないレオタード姿に、革のプロテクターを装着した姿のルーシェ。

「クリリンさん、ルーシェで結構ですよ? 偽名に過ぎませんし」

「はっきり偽名って言い切るんだな?」

「はい、別に問題はありませんから」

「判った、じゃあルーシェと呼ばせて貰うよ」

 ルーシェは頷く。

「にしても、一ヶ月で十倍強くなれか? しかも出来ないなら死ねって誰だよ? んな無茶苦茶な事を言われた奴ってさ」

「私も面識はありません。ユートさん曰く怪異ハーフらしいですが」

「怪異?」

「鬼とか龍とか烏とか」

「へぇ」

 ドラゴンボール世界では地球上に様々な種族が住んでおり、例えばギランみたいな怪獣や国王みたいに犬の獣人が普通に存在する。

 だから鬼だ龍だと言われても割と納得出来た。

「ただ、死ねとは言われませんでしたが、十万に達さないなら敵に殺されかねませんけど」

「うっ!?」

「ですよねぇ……」

 息を呑むクリリンと達観というより諦観した感じな悟飯、確かに言われただけ強くなれなければ結局は敵に殺されるのがオチだ。

「そういや、ユートのやる事ってナメック星に居るとかいう宇宙の帝王の一族、とかいう奴だっけかな? それを殺すんだよな」

「そうですね」

「ベジータの千倍強いって話だけど……」

「それ、千倍以上です」

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