ハーメルン
【魔を滅する転生○】シリーズ外伝噺集
ドラゴンボールZ【魔を滅する転生龍】っぽい噺――絶望の未来より過去へ 第23回天下一武道会

.
「チックショォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッッ!」

 金髪を振り上げながら、人造人間18号が曇天へと絶叫を上げる……上半身は半裸状態であり、下半身に至ってはショーツを右脚に引っ掛けているだけのエロティカルな姿で。

 明らかに事後で怒り心頭な絶叫を上げている辺り、決して合意の上での行為では無さそうだ。

 しかも傷だらけとなるとレ○プだろうか? だけどZ戦士を全滅させた彼女を無理えっちとか、どう考えても無謀でしかない。

 人造人間18号は悔しさに美麗な顔を歪ませつつ、『チクショウ! くそ!』――と地面を拳で抉りながら罵詈雑言を叫んでいた。

 果たして、何者の仕業……なのだろうか?


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 神様の神殿にはスッキリした表情なユート。

「いやぁ、数年間の禁欲は流石にキツかったわ」

 何しろ、人造人間の二人があちこちで暴れては人間を殺す為に、好みで年頃の女の子が見付からない。

 ビーデルは年齢的にまだあれだったし。

 だからユートは根元的な元凶たる人造人間18号に責任を取らせた。

 早い話が打ちのめして、ヤる事をヤった訳だ。

 大量殺人犯とはいえ顔は美人だし、スタイルも決して悪くないからヤるだけならば問題は無い。

 幾ら何でも彼女にはしたくないが……

 とはいえ、目の前でブスッとするビーデルをスルーは出来ない。

「どうした、ビーデル?」

「何で人造人間と……その……そういう事したの?」

 恥ずかしいのか真っ赤になって訊ねてきた。

「恥ずかしながら僕も男、数年間の禁欲はやっぱキツいんだよ。かといってそこら辺で見繕おうにも人類が半分にまで減って、いまいちなんだよねぇ……」

 ブルマとか?

 まだギリギリで四十路ではなかった……かな?

 どちらにせよ未亡人だが相手にはしないだろうし、それはチチとかも同じであると推察される。

「わ、私とか……い、居るじゃない!」

 あれから四年。

 神様の神殿に引きニートをしていたが、ビーデルは格闘家のマーク――ミスターサタンの娘だから格闘が好きらしく、ユートは修業とかも見てやっていた。

 十一歳から四年間を共に過ごし、他に男など居ない生活だったからかビーデルは結構、ユートの事を意識しているみたいだ。

 まあ、修業は文字通りの手取り足取り腰取りなど、エロティカルではないにしても、今やビーデルの肉体でユートの手が触れていない場所なぞ、それこそ性器くらいではなかろうか?

 事故に近いけどおっぱいすら触っているし。

 そして今のビーデルは、年齢が一五歳と別世界線ではヒロインとして初登場をした時期より、僅か一年前という状況である。

 所謂、思春期真っ只中なビーデルとしては恋愛にも興味が向く訳で、御相手もこんな時代ではユートくらいしか存在しない。

 ちょっとえちぃ部位へと触れられたら、後でシャワーを浴びながら頬を朱に染めて触れられた場所を自分で触り、イヤンイヤンなどと悶える程度に意識をしているくらいだ。

 そんなユートが在ろう事か不倶戴天の敵であろう、人造人間18号とセ○クスしました……とか、悪夢としか思えないのだろう。

[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/9

[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク
携帯アクセス解析