4話『金色の親子』
パリの一角でシャルロットと出会った俺ははぐれたシャルロットの母親を一緒に探していた。
この子の母親もきっと探しているはずだと辺りを見渡している女性を見つけてはシャルロットに訪ねたが全て首を横に振られた。
『まさか、この辺りにいないのか?』
そうなると見つけるのは困難になる。
どうすべきかと頭を悩ませていると後ろから黒服のスーツを着た男性が二人近づいてくる。
どうも怪しいな…
「Un peu mieux peut-être ?」(少し良いかな?)
目の前くると優しい物腰で片方の男性が訪ねてきてシャルロットは首を傾げ、俺は嫌な予感から警戒心を強める。
「Mère était à la recherche d’enfants juste allaient il y un peu de place, je me demande si c’est peut-être pas à votre sujet ?」(さっきあっちに少しいった場所に子供を探していた母親が居たんだ、もしかしたら君のことじゃないかな?)
聞くからに胡散臭い…俺だけなら何かと都合を付けてこの場から離れるけど…
ふと横に視線を向けシャルロットをみる。
その表情には母親が見つかった会えると期待の笑みを浮かべていた。
恐らく、俺が何を言っても聞かないだろう…
かといって目に見えている結果をこのまま看過するほど人が悪いわけでもない。
必ず人気の無い場所で仕掛けてくるであろう、仕掛けてきた直後こっちも仕掛けさせてもらう。
頭の中で迎撃の予定を組み込みながらもシャルの傍を並行して誘拐犯二人を警戒しながら後を付いていく。
誘拐犯に連れられて次第に大通りから人気の少ない裏路地へと進んでいく。
恐らくそろそろ仕掛けてくる
と後ろの誘拐犯が懐を探り出すそして手に持っているのは…スタンガン
それを俺達の首に当てようとしているのか手を俺達に近づけていき……っ!!
完全に油断した隙を付きスタンガンを持った腕を摑むとそのまま背負い投げして誘拐犯を背中から地面に叩きつける。
突然のことでもう片方の誘拐犯とシャルロットも固まっているが直ぐさまシャルロットの手を掴み来た道を駆け出す。
『逃げるぞ!』
思わずフランス語ではなく日本語で喋ってしまったが今はそんなこと言っている場合でも無い。
日本語がわからないシャルロットが混乱した表情をみせるが後ろを見て追っ手を確認しつつ、取りあえずと、この状況だけ説明する
『Et était juste un peu en train de vous kidnapper ! Vous avez dit votre mère est trouvée, mais évidemment un mensonge d’un !』(さっきの奴等は君を誘拐しようとしていたんだ!君の母親が見つかったなんて言ってたけど明らかに嘘だからな!)
「!?」
今度はちゃんとフランス語で答えたためにシャルロットは理解した上で驚きの表情を見せる。
それにしてもかなり奥まで路地裏に入り込んでいたのか中々抜けない。もし捕まったら最後どうなるかなど…想像もしたくないな
[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/3
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク