ツアー、旧友が来訪する
それから、しばらく三人は昔の思い出話に花を咲かせた後、リグリットとイビルアイはツアーに別れを告げ帰っていった。
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再び静けさを取り戻した自分の塒でツアーは伸びをする。
(まぁ、たまにはこんな風に旧友とのんびりする日があるのもいいものだ)
そう思いつつ、ツアーはそのうち相まみえることになるだろう、魔導王のことに想いを馳せる。
(スルシャーナに似た感じのアンデッドという話だったと思ったけれど……。もしかしたら、ユグドラシルのアンデッドはこの世界のアンデッドとは違って、そんなに邪悪なものばかりじゃないんだろうか?)
いずれにしても、彼と会って話をしてみるのが少しだけ楽しみになってきているのを感じる。確かに、評議国の今後のこともあるし、世界にとって彼がどう影響するのかというのもある。だけど自分にとっては大事な友人であるイビルアイのことだって、もちろん気にかからないわけじゃない。
(彼はキーノを幸せにしてくれるだろうか?)
もしかしたら、もうあの泣き顔を見なくてすむかもしれない。それはツアーにとっても少し嬉しいことだ。
突然の来客ですっかり邪魔されてしまったが、ツアーは再び微睡もうと丸くなり、そっとその目を閉じた。
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