小学一年生 13
「いや、それ両方とも実用性無いよね!? 特に蟹みたいなハサミって何!? 釘打ち機ってパイルバンカーの事言ってんの!?」
「じつよーせーでロマンを語るなよ!! そんな物は武器にはいらねーって!!」
「ロボットの武装に必須な物って言ったの君だよね!? 武装には実用性こそ必須だろ!?」
「いらねーよ!! なんならロボットも1000m級のちょー巨大な物が良いんだよ、俺は!! だからそんなちまちました武器なんて認めん!!」
「そんなサイズで何と戦うんだよ!! 絶対適当におっきい数字言っただけだろ!?」
し、篠ノ之の奴、ロボットに興味無いとか何とか言ってさっきからダメ出しばっかじゃねーか。
いや、待てよ? 逆にこっちからも奴のロボット観を聞いて、それにダメ出しばっかりしてやれば俺のロボット感の良さが分かるんじゃね? 流石俺、名案じゃん!!
「じゃあさんぼーならどうするんだよ!! 俺より頭いーんだからとーぜん分かるだろ?」
「えっ? 私? うーん、私なら……」
そう言うと、篠ノ之はランドセルからノートとペンを取り出し、真剣な表情でさらさらと何かを書き出した。
気になったので覗いて見ると巨大ロボットとは言えない小型のモノで、横に書かれた設定から超速いらしい。
「私ならロボットは大きくしない、攻撃の当たる面積を少なくしつつ高速戦で相手を圧倒する様に設計するよ、だからこそ余計な武装は必要無いし極論したら銃と剣の二つで事足りる」
「う、うーん、こーそくせんもカッコいいよなぁ……はっ!? あぶねー思わず巨大ロボット派の俺が洗脳されるところだった!!」
結局、俺は門限が来るまでこんな事ばっかり話してたので、遊びらしい遊びは出来なかった。
でも最後は玄関で篠ノ之が見送ってくれたので、多分アイツもそれなりに満足してくれたんだろう。
帰り道に篠ノ之の様子を聞いて来た織斑とそんな事を話しながら俺は満足しながら家に帰るのだった。
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