第8話 第1層ボス攻略戦【ビーター】
第1層ボス部屋
「アルゴ、このボス戦には取り巻きが出てくる、他のチームに伝えて前線に出るヤツらのサポートとして取り巻きを倒してくれ」
「わかっタ、だがルー坊、オレっちだって短剣になって戦いやすくなったんだゾ?」
「……その元持ち主みたいに無駄に死なれても困る、それに短剣は斧相手には不利すぎる」
俺がボス部屋の前まで戻った時にアルゴが短剣を装備していた、話を聞けばルナが俺を追いかける前にアルゴに自分の短剣を渡したらしい。
「ルシハ、アルゴ、ボスのお出ましだぜ」
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イルファング・ザ・コボルド・ロード
武器:斧、シールド(盾)
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巨大な雄叫びとともに第1層ボスが現れた。
「全員突撃!」
「おい!考えて行動しろ!」
「そんな事言われてもわいは信じないぞ!」
「……くそっ!!」
「キリト、俺達も攻撃に回るぞ!」
エギルとアルゴに取り巻きを倒すことを任せ、アスナとキリトと一緒にボスに攻撃を仕掛けることに。
斧をAチームのプレイヤーが抑えている隙に俺たち3人が交互に攻撃を繰り出し、ダメージを与える。
…が、βとの違いが現れた、それが『圧倒的守備力』だ。
俺たちの攻撃を何度も当てたとして減るのは4分の1の半分。
ソードスキル:スターダスト
「これでどうだっ!!」
スターダストを当てたが体力はほとんど変わらず、キリト達に後ろに下がってもらい、他のプレイヤーが斧を抑えている間、ずっと攻撃をしているが相手の体力はほとんど変化無し。
「ルー坊!他のプレイヤーも一旦下がるんダ!」
アルゴがそう叫んだ理由、それは相手の武器が『刀』に変化したからだった。
元々βの時から武器変更はあったが体力が半分減った時、斧から曲刀に変化するだけだったはず。
俺と斧を抑えていたプレイヤーは後ろに下がったが、ディアベルとほか数名は逆に攻撃を仕掛けようとした。
そしてボスの刀、ノダチが振り下ろされた。
攻撃をしようとしたプレイヤー、ディアベル達は全員その餌食になり、体力が一気に持っていかれた。
「おいディアベル!!」
「君はキリト……だね、回復結晶なんて使わなくていいよ。俺は『相手の行動も見切れなかった』んだ。それに君たちの方がこのゲームの攻略を進めてくれるだろう……俺の分まで…しっかり頑張ってくれ」
「…おい!」
ディアベルは光となり、消滅した。
「……キリト、少し耐えててくれ、試すことがある」
「ルシハがそう言うならわかった」
何となく後ろに下がりつつ取り巻きを倒し。
スキル欄の「administrator authority(管理者権限)」を選択した。
どんなスキルなのか謎のままだったが、死人を生き返らせる、デスゲームを終了させる、自分はログアウトする、などは使えないみたいだが、俺が思ったことなら殆どを使えるらしい。ただし、使用制限として3回しか使えないため、使いすぎるわけにも行かない。
──スキル【パワーバフ】
指定した相手に攻撃力アップのバフを最大限まで受けさせる。
こんなことに大切なスキルは使いたくなかったが…
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