ハーメルン
『三好in○○シリーズ』
三好inガルパン2





「大洗が廃校って……」
「そのままの意味だよ」

 プラウダ戦、教会に立て籠ったみほ達は角谷からの言葉に目を見開く。

「文科省からの接触があったのは去年、戦車同好会として大会に出ている時だった」
「……ちょっと待て……まさか……」
「……文科省からの要求だった。大会を棄権をしなければ学校をその時点で廃校と決定すると……」
「そんな……」
「私達はそれを受け入れた。大会は棄権、当時隊長として率いていた三好和夏を偽りの罪を着せて追放させた。そうでもしないと廃校となるからね」
「わ……私は……」
「エルヴィン殿!?」

 角谷の言葉にエルヴィンは膝から崩れ落ちたのを優花里が慌てて支えた。

「なら勝ちましょう」
「西住ちゃん……」
「勝ってその三好さんに謝りましょう」
「……間に合うかな?」
「間に合いますよ!!」

 そして彼女達は勝つために死中に活を見出だすために動き出す。
 そんで和夏はと言えば……。

「クソ、此方セイバー。ヒットした」
『となると残りはアーチャーしかいないのか』
『だがな……別に全員倒しても構わんのだろう?』
『フラグ回収乙』

 アーチャーもヒットしてそこで試合は終わった。

「いやー、流石に四人だと負けるな」
「仕方ない」
「一応ボク達は女の子だからね」
「杉山がボクっ子かぁ……」

 学園艦から離れて和夏は日本の横浜でサバゲーをしていた。

「この後はどうする?」
「アキバでオタク巡り」
「異議なーし」
「うむ」

 和夏に付き添う女性達は迷彩服を脱ぎながらそう言い合う。なお、彼女達は長谷川、東條、杉山、牟田口がTSしたものであり今は長谷川清海、東條英美、杉山初音、牟田口蓮となって第二の人生を歩んでいた。しかも大洗女子学園に在籍している。

「そういや戦車道、プラウダにも勝ったみたいね」

 アキバで四式チトの模型を購入しようとして財布の中身とにらめっこをしている初音がふとそう呟いた。

「……まぁ原作通りかな」

 対して和夏は零戦54型の模型を見てそう返した。その様子に清海達は溜め息を吐いた。

「もう許してあげたら?」
「話を聞く限りじゃ昨年の棄権も文科省の命令だったらしいじゃないの」

 昨年の棄権は文科省からの命令だった。その出所は生徒会であり、生徒会もマスコミに公表して文科省は連日に渡りマスコミや関係者等から批判を食らいまくって窮地に立たれていた。なお、生徒会やエルヴィン達から謝罪のため和夏の寮に訪れたりしたが和夏は居留守をしたり面会拒絶の札を扉に貼ったりして一切会おうとしなかった。

「許すとかの問題じゃない。人としての問題ね」

 生徒会は生徒に昨年の棄権理由を全て話し、和夏は同情の視線が送られ、それまでの手のひら返しに会おうとしない要因にもなっていた。

「女のイジメは男より酷いとは聞いていたけど、本当の事ね」
『………』

 和夏の言葉に清海達は何も言えなかった。三人も和夏と同じ時期に記憶が戻っていれば……と何度悔やんだ事だろう。

「さて、これを買ってくるわ」


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