ハーメルン
インフィニット・ストラトス〜欲望の王、降臨〜
第11話 水棲と観察者と姉妹と。

前回の3つの出来事。
1つ、コンボ疲労から気絶した栄司は、自称オーズの間にて目覚める。
2つ、助けた通行人の少女は、暗部の当主だった。
そして3つ、その少女と栄司は戦っていた。


「やった!入った!これで!」
『シャチ!ウナギ!タコ!シャ・シャ・シャウタ・シャ・シャ・シャウタッ!』
ここでシャウタになった理由は簡単だ。あの機体が纏っているのは水。これだけ言えばもうわかるよな?
俺は体を液体化させ、水の鎧に突っ込んで行った。
「いやん、えっちぃ!」
と、言われたが気にしない気にしない。
「悪いけど早々に決めさせてもらうよ!」
「く、清き激情(クリアパッション)じゃ逆効果ぽいなぁ〜。」
「ん?まぁいいや!」
『スキャニングチャージ!』
水から出てきた、方向は楯無の上斜め前。そのまま足をタコの状態にかえ、一点に収束。ドリル回転を起こし相手を貫く『オクトバニッシュ』を放つ。
すると、向こうも一点に水を収束させる。
「こっちも最大でお相手するわ!ミストルテインの槍!」
オクトバニッシュとミストルティンの槍がぶつかる。火花ではなく、激しい水しぶきが飛ぶ。表現こそ柔らかく感じるが、その水しぶきに触れれば最悪骨が折れそうな勢いだ。その証拠に、近くの壁は少しづつへこんでいる。
「はぁぁぁ、はぁ!」
「ん(んんんん)、セイヤー!!」
ぶつかり合い中心店が爆発を起こした。爆炎で周りが見えない。アンクは羽で爆炎を晴らした。そこには、倒れている楯無と膝をつきながらもまだ立ち上がろうとするオーズの姿があった。


模擬戦が終わり、医務室に楯無を運ぶ栄司。
「あ、アンク。これ、アイス2個分のお駄賃あげるから、パンツ買ってきて。」
「ったく、しょーがないな。」
アイスに吊られて、出て行ったアンク。
「さて、もう出てきていいんじゃない?」
医務室に1人入ってくる。
「どうしてわかったの?」
「え?あぁ、オーズに変身してるとき、能力のソナー機能で誰かいるなと思ってね。ところで、君は?」
「更識……かん…ざし。」
「俺は、火乃栄司。よろしく、簪ちゃん。」
「よ、よろしくお願い、します。」
「ところで、もう起きてるんでしょ?た・て・な・し・さん♪」
「わかってたの?」
「えぇ、そりゃもちろん。多分最初の……お姫様抱っこ辺りから起きてましたよね?」
「///わ、わかってたなら、声かけてよ。」
「ははは」
バタン!と、後ろで音がした。結構ビックリし、振り返って首痛めそうになった。
「妹さんですよね?何かあったんですか?」
「えぇ、まぁ色々とね。」
「ふぅ〜ん。早めに仲直りした方がいいですよ。俺の知り合い……というか、まぁうん。とある人が言ってました。『兄弟姉妹ってのは、親よりも長く付き合っていく、唯一の肉親だ。だから、大切にしてやらないとダメなんだよ。』って。」
「そうね、………。」
その時の顔は、どこか暗く感じた。

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