16話 変態と子供は、混ぜるな危険だったんだね
「ねーちゃんちょっと急用ができたからあんたたちはおやつ食べてて」
抑揚のないワンブレスで言い放った御魂の目は、間違いなく閻魔大王をも凌駕していた。地獄の鬼も泣いて逃げ出すレベルである。
「はーい!」
「わーい!」
「おやつー!」
「きちんと手は洗いなさいよ」
ばたばたと足音を立てて奥へと走って行く三つ子たち。それを見送った御魂は末摘を寝かせると、携帯電話を手に取った。呼び出す番号はもちろん、死んだ魚の目系眼帯少女こと、皐月菖蒲のものである。
「もしもし? はい、新彼方高校の御魂真奈美と申します。皐月さんを――――」
電話口で呼び出す声は、南極のブリザードもかくやな極寒だ。皐月はとんだとばっちりであった。
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