ハーメルン
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選んだ車は・・・

基地内の簡易射撃場に響く9ミリ弾の連射音、俺が新しく買った銃を撃っているところだった。

買った銃はドイツのH&K MP5Kurz、ショップで見つけて衝動買いしてしまった。

これなら短い銃身のお陰で車内でも楽に取り回すことができる。

「お、ゴウか。新しい装備を買ったんだな」

しばらく撃っているといつの間にかDDがログインしていた。

「成程、MP5Kか。なかなかいいチョイスだな」

「どうも、これだと車から撃つのも楽だと思ったんだ」

「確かに、それにサブマシンガンは低い命中率を数で補っているからな。30連発のマガジンにしておいて正解だと思うぜ?あ、そうだ、MoBの詳細が発表されたぞ」

俺とDDはガレージへと戻る。丁度ケビンとライも合流し、作戦会議が始まった。

テーブルの中央にケビンが公式サイトの画面を表示させる。

「ルールはスクワッドジャムとほぼ同じね、サテライトスキャンもあるし死体は10分間破壊不能オブジェクトになる」

「車両は事前に1台選んでおくらしいな、普通のSUVから装甲車まで、結構種類があるみたいだぜ?」

「スタートしたら10分後に賞金の場所が端末に送られるわけか、位置はリアルタイムで端末に表示されるんだな」

「車両が破壊された場合はフィールド内の車両を使って続行可能、最悪徒歩でも行けない事は無いのか・・・」

各々がルールを読み上げる。大会まであと3日、あまり猶予はないな・・・

「それで、車両はどうするんだ?」

DDがケビンに尋ねた。

「そうだな、主に運転するのはゴウだからゴウが決めていいぞ」

「マジで・・・」

俺は車両リストを開く、DDの言った通り多種多様な車両が使える様だ。

「まぁゆっくり吟味してくれ、俺たちは車の事に関してはさっぱりだからな。今のうちに装備を買いに行ってくるわ」

3人は近くのショップまで買い出しに出かけた。

基地内に一人残った俺。

「どれどれ・・・」

キャデラック・エスカレード、ハマーH1 、トヨタ・ハイラックス・・・この辺は市販のSUVらしいな。

ページの最後の方には陸上自衛隊の軽装甲機動車、アメリカ軍のアップアーマードハンヴィー、ドイツ軍のATFディンゴなど、ゴリゴリの歩兵機動車までラインナップされていた。

「ロクなの無いなぁ・・・」

この前ハンヴィーを運転して分かった。こういう類の車の速度はせいぜい100キロそこそこ、装甲がある分速度が遅く設定されているのだ。

代わりに市販のSUV等は防御力は低いが速度が出るということか。

チーム内の人数によっても左右されるだろうがウチは4人、どの車でも乗れるだろう。

「やっぱり速いのがいいよなぁ・・・」

なかなかピンとくる車両が見つからない。

そんな中・・・

見つけてしまった。1台だけ、異色な存在感を放つそのクルマを・・・

「帰ったぞー。ゴウ、車両は決まったか?」

丁度ケビン達も戻ってきた。

「あぁ、俺はこれに決めた」

3人が俺の選択した車両を見る。すると3人の顔が見る見るうちに青ざめていく。

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