ハーメルン
ガンゲイルオンライン オルタナティブ ミリオンダラーオンボード
ミリオンダラーオンボード開催!
『いよいよ始まりましたミリオンダラーオンボード!無事にゴールまでたどり着いて賞金100メガクレジットを手にするのは誰だ!?』
メイン会場に流れる女性司会者のアナウンス。会場内は熱気に包まれていた。
「最近は公式が色んな大会を催してくれて面白いよなぁ・・・」
酒場のモニターを見ながら男が呟いた。
「あぁ、BoBもSJも今回のMoBもそれぞれ要素が異なってきちんと層分けされているからなぁ・・・まさか車両をメインで使うイベントとは思わなかったが」
もう一人の男が答えた。ここは酒場、同じ趣味を持つ者同士、若干のお酒パワーもあり、さっきまで赤の他人だったプレイヤーでもたまたま隣に居合わせただけで話に花が咲くのだ。
「今回もチーム戦だからSJに出ていたチームもいくつか参加しているらしいぜ?」
「そいつらが優勝候補の筆頭だな。今回初出場のチームがどれだけ残れるかたのしみだ。特に噂のあのチームとかな・・・」
『それでは、今回の出場者たちの登場です!』
2人はモニターに向き直る。観客席の中央に道が作られており、後ろから車両が列をなして入り始めた。
「ゴウ、前が動いたぞ。発進だ」
「はいよ」
俺はギヤを1速に入れてゆっくりとクラッチを繋いだ。独特な低音を轟かせWRXがゆっくりと進み始める。
「やっぱりほかのチームはゴツい車ばかりね・・・」
ライが会場の大型モニターを見ながら呟く。
「まぁ俺らみたいなのは絶対いないだろうな」
モニターで見ていても俺達だけ明らかに浮いていた。装甲車、迷彩柄のトラック、ジープ、マッドブラックのSUV、その中に1台、真っ白なスポーツカーが居るのだ。
ステージに向き直る時、皆大きくUターンするのに対して俺はアクセルターンをして向きを変え、一度吹かしてからエンジンを切った。
会場が一気に盛り上がる。意外とノリがいいんだな・・・
荒野で走り回ったお陰でネタ枠であるこのスバルWRXを使うモノ好きが居るという噂はすでに広まっていた。
なんでも俺たちのチームがどこまで生き残れるかという賭けの内容まであるそうだ。
出場者全員がステージに上がると司会者が中央に立つ。
『さて、ここでルールの確認です。試合が始まると皆さんはフィールド内にランダムに配置されます。スタートして10分後に賞金の位置と詳細な情報が端末へ送られます。その賞金を持ってゴールへと運んだチームが優勝、晴れて賞金100メガクレジットが送られます!』
実物のアタッシュケースが登場すると会場が大きく騒めく。それを司会者が放り投げるとケースは光の粒子となって消えた。
『それでは皆さん頑張ってください!ドライバー!スタート!ユア!エンジン!』
出場者が一斉に消えた。試合開始前の待機スペースへとワープさせられたのだ。
真っ暗な空間の中に目の前が急に明るくなる。そして30からカウントダウンが始まった。
「いよいよか・・・」
俺はハンドルを強く握りしめる。
「そんなに緊張しなくてもいいぞ?」
DDが俺の肩にそっと手を置く。
カウントが10を切った。
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