第1話
誰か声が聞こえる、辺りは真っ暗なのに……。
『卑怯だ、あなたたちは! そして、この艦にはMSはあれしかなくて、今扱えるのは僕と彼だけだって言うんでしょ!!』
『気持ちだけで…… いったい何が守れるっていうんだっ!!』
『僕は……僕は……! 殺したくなんかないのにィィィ!』
『力だけが僕の全てじゃない!』
今度は違う声が聞こえる。
『言ったはずだぞ! 戦争に明確な終わりのルールなどないと!!』
『戦うしかなかろう!お互いに敵である限り!どちらが滅びるまでなァ!!』
まただ、今度違う人の声だ……。
『なんでこんなことを……。また戦争がしたいのか、あんた達は!?』
『どうしてこんな事を……そんなに殺したいのか!?』
『アンタは俺が撃つ、今日……ここで!!』
雷真「ん、ん~。今の夢の声は確か……」
俺は今さっき見ていた夢の声が昔の戦友たちの声に似ていたことで考えていた。すると……。
???「雷真、起きてる?入るわよ?」
雷真「おい、刀奈。俺が返事をする前に部屋に入ってくるな」
刀奈「今さら何を言ってるのよ。それに簪ちゃんの美味しい朝ごはんが待ってるわよ」
雷真「今日は簪の当番か……」
刀奈「そうよ。だから早く制服に着替えて朝ごはんを食べるわよ」
雷真「へ~い」
そう返事をすると刀奈は部屋を出ていき下に降りる。
雷真「もう、あれから半年か……」
そう、俺は過去に行方不明と言うより異世界転移をしたらしく、こっちでは俺は二年間も行方不明になっていたらしい。実際のところ俺は、戦争のある世界でデカイロボットに乗って四年間も戦っていたのだ。
雷真「よし、行きますか」
俺はとある学園の制服に着替えて刀奈とその双子の妹の簪がいるリビングに向かう。
「「いただきます!」」
三人でごはん前の挨拶をして、簪特製の朝食を食べる。
刀奈「ああ、そうそう。雷真」
雷真「ん、なんだ刀奈?」
刀奈「アナタのIS学園への入学はイレギュラーだから、最初に職員室に来てほしいって担当の人から通知が来てるわよ?」
雷真「はぁ?俺、それ知らないんだけど?」
簪「だって雷真……部屋に籠って機械を弄ってたじゃん」
雷真「いや簪、あれはパソコンの調子が悪くてだな……」
刀奈「そんなことは、どうでもいいから。私は
ちゃんと伝えたわよ」
雷真「わかったよ……」
刀奈「それと、綺麗な先生に手を出したらわかってるわよね?」クロイエガオ
雷真「わ、わかってるから。そんな目をしないでくれよ刀奈……」ダラダラ
「「ご馳走さまでした!」」
俺たちは朝食を食べ終わったあと、それぞれの食器を流しに持っていき洗ってから、最後の準備をして、玄関に向かう。
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