第17話 決闘クラブ
――イーディス・ライナグル。
「あ、ああ……イーディスか。どうした、こんな所で」
「どうしたって、ここスリザリン寮の前だけど……貴女こそ、クリスマス中は帰ってたはずじゃ……」
「その、急用を思い出してな。それでちょっと学校に戻ってきたのだよ」
疑わしいものを見るような眼のイーディスだが、それ以上の追求をする気はないらしい。
その視線から逃れるようにハーマイオニーは素早く彼女の横をすり抜け、寮へと早足で向かって行った。
ゴイル、クラッブに化けた二人がその後を続き、ますますイーディスの眼が険しくなる。
恐らくはこの普段見られない組み合わせに違和感を感じているのだろう。
その居心地の悪い視線を後に3人は寮の前に付き、「純血」と合い言葉を唱えて中へと入っていった。
後に残されたのは3人の去った方向を見続けるイーディスのみだ。
彼女は3人の去った方向をいつまでも、ただ微動だにせず睨み続けていた。
そして、呟く。最大の違和感を与えてくれたあのミラベルの一言を。
「…………“イーディス”……ですって?」
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